石見銀山 江戸 両国 神田 浅草 浜町 両国橋

「今朝の味噌汁に、馬が五、六匹殺せる程の石見銀山が入って居ましたよ。お勝手をしたのは下女のお六と、

「石見銀山というのは砒石だ、砒石の中毒はひどいのになると目眩がして

まで、両国橋を中心に、大川の水の上が、江戸の歓楽の中心になるのです。

近くまでも、引っ切りなしに漆の夜空に炸裂して、江戸の闇に豪華極まる火の芸術を鏤ばめるのでした。

とっては清潔らしく、第一眼鼻立ちの不揃いな魅力は、江戸の下町でなければ、日本中何処へ行っても見られない型です。

を振り乱し、脛もあらわに、紅の裳を踏みしだいて、江戸の町を駆けて来るというのは物好きや芝居気では出来ないことです。

な綺麗さに魅せられて、八五郎の眼には、江戸の海で取れる白魚ほどの濁りも無いように思えるのでしょう。

「あの娘の母親は名古屋者だったそうで、江戸には親類も何んにもありませんね、それにあのお夏という

五月二十八日は両国の川開き、この日から始まって八月二十八日まで、両国橋を中心に、大川の

銭形平次と八五郎は、この晩町方の警邏の船に乗って、両国の橋間を縫って居りましたが、佐渡屋の涼み櫓が、水の中へ落ちると見るや

「でも、あんな可愛らしいのはちょいと神田中にもありませんよ、あっしが知らない位だから。よっぽど遠くから

、その話は大した参考にはなりません。佐渡屋は両替浅草組世話役で、身上はざっと五万両、地所や家作も相当で、それ

戻ったら、打ち開けてお話する積りでした、あの人は浜町の私の母さんの家に居る筈です」

今啼いた烏が笑うのか、ところで久し振りでお前も浜町へ行ってみないか、おっ母さんが喜ぶぜ、留守番はお隣の小母

浜町の路地の裏、仕立物などをして、細々と暮しているお静の母親

両国の川開き、この日から始まって八月二十八日まで、両国橋を中心に、大川の水の上が、江戸の歓楽の中心になるの