外神田 石見銀山 本郷 江戸 お茶の水 神田 神田川

ない、何しろ金澤町でも一二といはれた身上で、外神田一番の味噌屋だから、越後屋の聟になれば人に後ろ指は差させ

の首に繩がかゝると見て、豫て用意した石見銀山の鼠捕りを饅頭か何んかに入れ、親切めかしく寅藏にやり、寅藏

と、顏がノツペリして居るのを資本に、神田から本郷へかけて、浮氣な娘といふ娘を漁り廻り、宇治川の先陣爭ひ

だから、寅藏が家に居たか、晝頃から江戸へ出て夜歸つたか、親仁は隱してゐても、村の人

日は、晝頃から人目に隱れて、田圃傳ひに江戸の方へ行つたと村の者がいつてましたよ。親仁の寅右衞門を

た鰻野郎の與三郎が、腦天を石で割られてお茶の水の崖下に投り出されてゐるんだ」

錢形平次は氣輕に尻を上げました。お茶の水といへば直ぐ眼と鼻の間で、錢形平次の繩張内で

されて、聖堂裏から其頃は茶店などのあつたお茶の水の崖の上へ行つて見ると、其邊はもう一パイの彌次馬、

平次もさすがに驚きました。お茶の水で小半日係りの同心の出役を迎へて、檢死の濟むのを待つてるうち

宵の内に半刻そこ／＼で歸つて居るから、お茶の水へ行つて、與三郎を殺す隙なんかありやしません」

、無理に都合をして、首尾よく與三郎をおびき出せば、お茶の水まで廻る隙が無いとは言へず、――平次はこの微妙な時間を

糸の拵えて置いたお此の僞手紙で與三郎をおびき出し、お茶の水で殺してその晩のうちに練馬へ歸り、その次には矢張り練馬から

なのと、顏がノツペリして居るのを資本に、神田から本郷へかけて、浮氣な娘といふ娘を漁り廻り、宇治川の

見付ける迄には、ほんの一寸隙があつた筈だが、神田川が近いんだから、其處へ持つて行つて投り込めなかつたのか