番町 富士見町 八丁堀 江戸 牛ヶ淵 能登 飯田橋 神田 日本橋 大崎

悧発なのと、婿選びがむつかしいのとで、神田、番町あたりへまでも噂に上っている娘だったのです。

なっているから、気にもかけなかったでしょう。お才は富士見町の旗本、黒木三之介様のお世話になっている身体で、いつも夕方までには

に飛上がると、行先も言わずに飛出しました。場所は八丁堀の組屋敷、若くて切れ者の与力笹野新三郎を訪ねたのです。

能登の国から出て来たという丑松の持物で、江戸の人の眼からは、山奥の猟師か、鯨や鮫を割く漁師でも

、国に居る時はあれを使って獣を追い廻した。江戸へ出る時、道中の用心脇差代りに差して来て、釜前で鉈代り

「少しはやったが、あまりうまくねえよ。だから江戸サ来て人様の垢を流しているでないか」

ますが、怨まれる筋なんかありゃしません。これでも江戸で生れたんですもの、まさか猟師とはねえ」

やると、家へは帰らずに、今朝死骸になって牛ヶ淵に浮いていた」

見ると――これは後に解ったことですが――能登の国から出て来たという丑松の持物で、江戸の人の眼から

「能登の国から三年前に来て、金を溜めるより外に望みのない男で、

「そこだよ親分、丑松は能登の国の猟師の倅で、国に居る時はあれを使って獣を追い廻した。

「三助さんは能登だってネ」

「能登では獣や鳥を取るのにはどうするんだろう。まさか、弓矢じゃある

（例）元飯田橋

元飯田橋の丁子風呂の女殺しは、物馴れた役人、手先もたった一目で胸を悪く

のと悧発なのと、婿選びがむつかしいのとで、神田、番町あたりへまでも噂に上っている娘だったのです。

ませんが、内湯は夕方でなければ立たず、夕方から日本橋の叔母さんのところへ行って、明日は芝居見物という一年に一度

、順々に番所に喚び付けられた。お調べは同心の大崎鉄之進様、二合半坂の市蔵親分が脅かしたり、すかしたり、小半日揉ん