本郷 八丁堀 湯島 江戸 小石川 下谷 神田 御徒町 東京 日本橋

ますよ、今日は淺草で使つたと思ふと、翌る日は本郷だ」

、下谷から、淺草、日本橋へ、それから坂を登つて本郷、小石川へ、平次の探索は伸びますが、調べたうちでは、錺屋に

「八丁堀の旦那方からも、内々でお達しがあつたよ、天下の通用金の

があつたら、明日の晩戌刻半（九時）頃湯島の大鳥居の所までお出でを願度い。

「親分、湯島で殺しです、直ぐお願ひします」

「何んだ、殺し？――湯島なら錺屋ぢやないか」

からやつて來た八五郎も、この一行に加はつて湯島へ急いだことは言ふ迄もありません。

「湯島の錺屋の由五郎なら、あつしも知つて居ますよ、我儘なところは

湯島の吉が横から註を入れました。

、町方の上役に申上げなきやなりません、此處は湯島の吉兄哥が見て居りますから」

、丁度花もおしまひになりかけた頃、浮かれ氣分の江戸の町人達も、どうやら落着きを取戻して、仕事と商賣に精を出さう

の御開帳を行ひました。その參詣の善男善女は、江戸は申す迄もなく近在近郷からも集まり、賽錢だけでも、叺に八十

「小石川の正遠寺の山門の修覆に百兩の金を寄附した人があり

たのは、背の低い、小意氣な男で、小石川へ現はれたのは、背の高い良い男だつたと言ひます。親分方が

平次と八五郎は、念のため柳橋の平久と、小石川の正遠寺に廻つて見ましたが、

へ行つたのは、背の高い立派な旦那衆で、小石川の正遠寺に行つたのは、背の低い、藝人か何んかで

から、淺草、日本橋へ、それから坂を登つて本郷、小石川へ、平次の探索は伸びますが、調べたうちでは、錺屋にそんな工面

のは、被害者の一人らしく思はせた嘘で、平久や小石川の正遠寺その他の被害を、金兵衞が不思議によく知つて居たの

八五郎が先に立つて、神田から下谷淺草を一と廻りすることになりました。埃りつぽくはあるが、

最初は竹町の、その頃は下谷でも有名な常大寺、春の花時を當て込んだ、本尊の大黒天

「だから、申上げ度くないんです、兩替屋下谷組の組頭の樽屋が贋小判を掴まされちや、信用にもかゝはります」

神田、下谷から、淺草、日本橋へ、それから坂を登つて本郷、小石川へ、平次

八五郎が先に立つて、神田から下谷淺草を一と廻りすることになりました。埃りつぽくはある

神田、下谷から、淺草、日本橋へ、それから坂を登つて本郷、小石川へ

とその留守にやられたんですね。宵のうちに神田へ行つて、歸つて來ると灯はついて居るが親父の由五郎は

さて、八五郎が案内した二軒目は、御徒町の井筒屋久太郎でした。これは、常大寺の檀家總代といふだけで

の末頃まで專ら硬貨の流通してゐた頃は、東京の店にも、砥石を据ゑて、五十錢銀貨を一つ／＼

神田、下谷から、淺草、日本橋へ、それから坂を登つて本郷、小石川へ、平次の探索は伸びます