銭形平次捕物控 199 蹄の跡 / 野村胡堂

銭形平次捕物控のword cloud

地名一覧

江戸

地名をクリックすると地図が表示されます

江戸の町が青葉で綴られて、薫風と五月の陽光が長屋の隅々まで

の袖を引くのです。長いものに卷かれつけて居る江戸の町人達は、どんなことがあつても、武家のしかも大身とは爭ふこ

駒込

地名をクリックすると地図が表示されます

腰元お玉の實家、駒込追分のささやかな絲屋を訪ね當てたのは、やがて晝近い頃でし

せうが、娘のお玉は評判のきりやう良しで、駒込小町とか何んとか言はれて居りましたので、多良井樣

娘の顏は蝋のやうに青白くなつて居るのに、駒込小町と言はれた優れたきりやうは『死』もまた奪ふ由はなく

り込んだのは、間違ひもなくこの俺さ、――駒込のお玉の親許へ行く時、向柳原まで一と足伸したんだ」

神田

地名をクリックすると地図が表示されます

神田祭が過ぎて、兩國の川開きも遠い噂になつた或日。

目白

地名をクリックすると地図が表示されます

目白坂で逢つたのは、汗みどろになつて驅けて來た八五郎でし

平次はさう言ひ捨ててスタスタと目白坂を降りて、戀女房のお靜の待つて居る明神下の長屋へ