銭形平次捕物控 121 土への愛著 / 野村胡堂

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地名一覧

落合

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申刻(四時)過ぎには品川で多勢の仲間と落合ひ、何んにも知らずに江の島から鎌倉へ遊び廻つて居る。根岸

音羽

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たんだから文句はありません。――その炭俵を音羽の長屋の者にやるとか何んとか言つて、自分で持出したは

だ。もう一度引返して、寅五郎をうんと怨んでゐるといふ音羽の荒物屋利八のその晩の樣子と、それから、犬の死んだ前の日、變

「音羽の荒物屋の利八は疝氣が起きて早寢をしたのは本當で、音羽

は疝氣が起きて早寢をしたのは本當で、音羽の本道が言ふんだから嘘ぢやないでせう。――あの晩の容

根岸

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晩江の島詣りの約束で、子刻(十二時)過ぎに根岸の棟梁の家を出て申刻(四時)過ぎには品川で多勢の

にも知らずに江の島から鎌倉へ遊び廻つて居る。根岸から品川まで眞つ直ぐに行つても四里以上あるから、二刻で辿り着く

「根岸で叩き大工の眞似事をしてゐるといふ噂でございます」

で品川に走らせ、自分は仕度もそこ/\に、根岸に向つたのです。

「お前はあの晩、根岸で辻駕籠を拾つて目白臺まで駈け付け、駕籠屋に小判一枚はずんだら

鎌倉

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の仲間と落合ひ、何んにも知らずに江の島から鎌倉へ遊び廻つて居る。根岸から品川まで眞つ直ぐに行つても四里

「三日前に江の島から鎌倉へかけて、五六人の仲間と一緒に遊びに出かけ、今晩か、遲くも

江戸

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任せて、戸締りもろくにしなかつたのと、此邊は江戸の町の中と違つて、あまり物騷なこともなかつたので、

「夜でも晝でも。俺達は江戸の町の中を、滅多に駈けちや歩けないな」

「その通りだ。夕立にでも逢はなきや、江戸の町を駈けて歩くと、誰でも變だと思ふ。まして眞夜中だ

「ところが、江戸の町の眞ん中を、存分に駈け出しても、一向人の驚かない

江の島

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で多勢の仲間と落合ひ、何んにも知らずに江の島から鎌倉へ遊び廻つて居る。根岸から品川まで眞つ直ぐに行つても

「三日前に江の島から鎌倉へかけて、五六人の仲間と一緒に遊びに出かけ、今晩か、

熊本

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「飛脚が飛出しましたね、お下屋敷から。九州熊本の御領地へ、急ぎの手紙でも持つて行くんでせうよ」

目白

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か。――あの通りだよ、三つ股の兄哥。目白までつれて行つたところで、大した役には立つまい」

客といふのは、目白臺で睨みを利かして居る顏の古い御用聞で、三つ股の源吉

三つ股の源吉は八五郎をつれて、兎も角も目白臺に歸つて行きました。それは櫻には少し遲いがまだ鰹に

殺された寅旦那は、寅五郎が本名で、目白臺の半分を持つて居るといふ大地主、語り傳への山莊太夫のやう

、二刻で辿り着くのは一杯々々、人間の足で目白臺へ廻れる筈はない」

目白長者、寅五郎の屋敷は豪勢でした。細川越中守屋敷の少し先、雜司ヶ

つて來ると、品川へやつた下つ引の竹も、目白へ行つた八五郎も歸つて來て居りました。

平次はガラツ八と一緒に、到頭目白長者の家へ出かけて見る氣になつたのです。

――俺は此處から引返す。お前は眞つ直ぐに目白へ行つて、松藏を縛り度くてウジウジしてゐる三つ股の源吉

の意見に、善惡共に盲從するガラツ八は、目白屋敷に立ち向ふと、驚き騷ぐ人達を尻目に、キリキリと作男の

「目白長者の寅五郎を殺したのは、この松太郎に相違ありません。親父の

「お前はあの晩、根岸で辻駕籠を拾つて目白臺まで駈け付け、駕籠屋に小判一枚はずんだらう」

白洲は思ひの外寛大で、松太郎は、三宅島に流され、目白長者の寅五郎の屋敷は缺所になりました。その土地の大部分は、無理

品川

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知らずに江の島から鎌倉へ遊び廻つて居る。根岸から品川まで眞つ直ぐに行つても四里以上あるから、二刻で辿り着くの

棟梁の家を出て申刻(四時)過ぎには品川で多勢の仲間と落合ひ、何んにも知らずに江の島から鎌倉へ

何を思ひ付いたか、下つ引の竹を呼んで品川に走らせ、自分は仕度もそこ/\に、根岸に向つたのです

「え、仲間の若い人達は、前の晩から品川へ行つて、土藏相模で遊んでゐたさうで――」

物足りない心持で神田へ歸つて來ると、品川へやつた下つ引の竹も、目白へ行つた八五郎も歸つて

「松太郎は寅刻(四時)過ぎには品川で土藏相模の仲間と一緒になつて居ますよ」

に投り込み、細川樣の飛脚の振りをして、品川まで飛んだ筈だ。――その間がたつた一刻半、恐しく早い足

神田

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八五郎はそのまゝ神田へ歸つて來ました。下手人を擧げる心算のが、源吉の手柄の

物足りない心持で神田へ歸つて來ると、品川へやつた下つ引の竹も、目白へ

それからいろ/\の手順を運んで、神田の平次のところへ歸つたのは夜の戌刻半頃。