八丁堀 石見銀山 両国 神田 向島

ガラッ八の八五郎は、その足で八丁堀に廻って、ともかくも一応の報告を済ませ、神田の銭形平次のところへ

肝腎の小僧に逢わずに来たのは大きな手落ちだ。八丁堀なんか、明日でもよかったんだ」

させて飲んでいたが、その徳利を摺り替えて、石見銀山の入ったのを呑ませた奴があるんです」

大変な騒ぎでしたが、とにもかくにも、三艘の花見船が両国から漕ぎ出したのは、よく晴れた三月のある日、白い眼で見られながらも、

で八丁堀に廻って、ともかくも一応の報告を済ませ、神田の銭形平次のところへ顔を出したのは、もうその晩も遅くなっ

うちにも船は漕ぎ上って、暗くなりきった頃は、向島の土手下に差しかかりました。酒が存分に廻ると、踊りと歌が船