銭形平次捕物控 099 お篠姉妹 / 野村胡堂
地名一覧
湯島
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浅草の料理屋へ、妹は堅気がいいと言うんで、湯島の山名屋五左衛門様へ――」
ガラッ八とお篠が、湯島の山名屋へ行ったのはその晩の戌刻(八時)過ぎでした
平次は恐れ入るガラッ八をつれて、もう一度湯島へ行ってみました。
、お篠さんが帰るとすぐ、その二百両を持って湯島の山名屋へ行き、案内知った木戸を開けて、いきなり離屋の戸を
それから湯島へ引返す道々、
江戸
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「八五郎親分は、江戸にたった一人じゃありませんか」
「江戸の真ん中ですもの」
「江戸の真ん中だからな」
両国
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けれど、実はそんな大袈裟なんじゃありませんよ、――両国の篠をお忘れになって、八五郎親分」
「両国の水茶屋を仕舞った時の借りがあったので、私と別々に奉公したんです。私
お篠は一生懸命説きたてるのです。一時両国の水茶屋で、鉄火者で鳴らしたお篠が、妹のお秋を虎狼の顎から救い出した
金沢
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というのが、五十を越して倅宗次郎と一緒に、金沢町に細々と暮しておりました。これは当然山名屋を継ぐべきはず
「金沢町へ持って行って、宗次郎さんに渡しました」
「金沢町へ行ってみよう、ここは喜三郎兄哥に頼んで。来い、八」
て、泥と血に塗れたのをクルクルと巻くと、金沢町へ飛びました。何が何やら解らずについて行く八五郎。
平次はそんな事を言いながら、金沢町を引揚げてしまったのです。
浅草
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奉公したんです。私は――今は止したけれど浅草の料理屋へ、妹は堅気がいいと言うんで、湯島の山名屋五左衛門