八丁堀 江戸 島原 両国 長崎 末広町 日本橋 神田 お茶の水 浜町 神田川 神田鍋町

からは、両国の水茶屋へ出るのは止してしまって、八丁堀の与力、笹野新三郎のところへ、手不足の時だけ手伝うのがせいぜい、大抵は

松は過ぎましたが、妙に生暖かいせいか、まだ江戸の街にも屠蘇の酔いが残っているような昼下がり、中年者の客を

な粒選りの若い者に担がせた五挺の駕籠は、江戸の街の宵霜を踏んで、ちょうど明神下から鼠屋横町へ抜けようとした

いるうちに、七匹の雌は一と纏めにして江戸から送り出す手筈が出来ているんだ。わたしは処刑になるだろうが、その代り

「何？　一と纏めにして江戸から送り出す？」

梟される頃は、お静を始め七人の花嫁は、島原か長崎へ叩き売られているよ」

や子分で、美しい盛りの七人の女を、船で島原か長崎へ持って行って、いい値に売り飛ばそうとする矢先を、危うく銭形の

イソと立ち上がりました。平次の許嫁になってからは、両国の水茶屋へ出るのは止してしまって、八丁堀の与力、笹野新三郎のところへ

「両国の水よけに、緋縮緬の片袖が引掛っていたそうですよ」

れる頃は、お静を始め七人の花嫁は、島原か長崎へ叩き売られているよ」

で、美しい盛りの七人の女を、船で島原か長崎へ持って行って、いい値に売り飛ばそうとする矢先を、危うく銭形の平次

八百徳の主人だ。一人娘のお仙を、同じ商売仲間の末広町の八百峰の跡取り息子に嫁にやるについて、俺の力が借り

日本橋の十軒店から神田の末広町まで、自動車を飛ばせば十五分くらいで行ってしまいますが、昔の花嫁

「そんな話じゃねえ。聞けば近頃、神田から日本橋へかけて、花嫁がチョイチョイ消えてなくなるそうだな」

日本橋の十軒店から神田の末広町まで、自動車を飛ばせば十五分くらいで行ってしまい

近頃あっちこっちで花嫁が盗まれる。それも、神田一円と日本橋の数ヶ町かけての祝言ばかりを狙って、暮から六人も行方知れず

中に毎日、幾つあるか判らない祝言のうちから、神田日本橋のを選り出して聞くなどは、呉服屋へ行ったところで、何の足しに

あらゆる商売を調べてみました。第一番に、神田日本橋の呉服屋、越後屋、白木屋をはじめ、筋の立ったところを全部当ってみ

平次は夜となく昼となく、神田から日本橋を、へとへとになるまで彷徨い歩きました。途に落ちた鼻紙にも驚き

「そんな話じゃねえ。聞けば近頃、神田から日本橋へかけて、花嫁がチョイチョイ消えてなくなるそうだな」

日本橋の十軒店から神田の末広町まで、自動車を飛ばせば十五分くらいで行ってしまいますが、昔

れました。新革屋町の染物屋の娘お辰、同じ神田鍋町の酒屋伊勢直へ嫁入りさせましたが、どこでどう掏り替えられたか

のは、どこから来たともなく、二三年この方、神田あたりを彷徨い歩く女乞食のお六、これは、何を訊いても一向

ての通り、近頃あっちこっちで花嫁が盗まれる。それも、神田一円と日本橋の数ヶ町かけての祝言ばかりを狙って、暮から

江戸中に毎日、幾つあるか判らない祝言のうちから、神田日本橋のを選り出して聞くなどは、呉服屋へ行ったところで、何の足し

、あらゆる商売を調べてみました。第一番に、神田日本橋の呉服屋、越後屋、白木屋をはじめ、筋の立ったところを全部当って

平次は夜となく昼となく、神田から日本橋を、へとへとになるまで彷徨い歩きました。途に落ちた鼻紙に

切っております。高田お薬園の手入れの時だって、お茶の水の空家に吊された時だって、親分は見事に救って下すったじゃ

て、大川の上を見廻っておりました。これは、浜町河岸から駒形まで、両岸の人家には眼もくれずに、川の中

「知らない知らない、たって探したかったら、裏は神田川だ、水の底でも覗いてみるがいい」

突当りの障子を開けると、目の下は真っ黒に濁った神田川の流れ、平次の胸には、始めて事件の謎を解く最後の曙光

花嫁が盗まれました。新革屋町の染物屋の娘お辰、同じ神田鍋町の酒屋伊勢直へ嫁入りさせましたが、どこでどう掏すり替えられたか