名古屋 駿府 江戸 京都 甲府 銀座 神田 日本橋

手代の辰次は二十七八の良い男で、駿府、名古屋、大坂などの秤座出張所を渡った上、その敏腕と正直さを見込まれ

手代の辰次は二十七八の良い男で、駿府、名古屋、大坂などの秤座出張所を渡った上、その敏腕と正直さを

がありました。天正の頃、守随兵三郎なる者甲府から江戸に入って、関東八州の権衡を掌り、のち徳川家康の御朱印を頂いて東日本

万治三年京の神善四郎、江戸の守随家と争って敗れ、その権利を剥奪されて後は、江戸の

と争って敗れ、その権利を剥奪されて後は、江戸の秤座――通四丁目の守随彦太郎独り栄えて、全国の秤を掌り

は先祖の守随兵三郎が、家康公の御招きで甲府から江戸に移り、秤座役所を預かったとき、家康公から直々に頂戴した御朱印

た上、その敏腕と正直さを見込まれ、三年前江戸に呼寄せて金蔵の番までさせ、藤助の次に据えられたほどの男

専売を一手に掌握し、西日本三十三ヶ国の秤の司なる京都の神善四郎と並んで、互に侵すことなく六十余州の権衡を管轄

いうのがありました。天正の頃、守随兵三郎なる者甲府から江戸に入って、関東八州の権衡を掌り、のち徳川家康の御朱印を

―それは先祖の守随兵三郎が、家康公の御招きで甲府から江戸に移り、秤座役所を預かったとき、家康公から直々に頂戴

金座、銀座、銭座、朱座と並んで、江戸幕府の大事な機構の一つに

「あっしは神田の平次でございますが、この度はとんだことで」

「覆面の曲者が三人、日本橋の宵に出たというのも妙じゃないか。それほどの相手に