銭形平次捕物控 067 欄干の死骸 / 野村胡堂
地名一覧
両国
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「両国まで、チョイと一と走りやっておくんなさい、親分」
東両国は石原の利助の縄張で、今では廃人同様の利助が、娘のお品に助けられなが
東西両国は野次馬の山、役人が声を嗄らして追い散らしますが、蠅のように集まって
役人は頑固らしく頭を振ります。橋の上で殺さず、東西両国から死骸を持込まないとしたら、一体どこから娘の死骸が橋の上へ天降った
早速町役人に人を走らせ、両国から小間木善十郎を迎えましたが、梶四郎兵衛は娘と同じ死にようをしてい
神田
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二階を借りて住む御家人崩れの遠藤左馬太、紙問屋で神田で指折の物持ち佐原屋の倅茂吉、もう一人は、向柳原切って
浜町
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教わった筋を辿って、居酒屋から居酒屋へと歩くうち、浜町のとある飲屋で、とうとう小峰助右衛門の消息を掴みました。
両国橋
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「両国橋から首を吊ってブラ下がった奴があるんだ」
「女が両国橋からブラ下がったのかい」
「若い女の首へ縄をつけて、両国橋の欄干からブラ下げるのは、よくよく劫を晒さしたい野郎の仕業でしょう。この
「それに法印の仕業なら、娘の死骸を両国橋まで持って行くはずもない」
に討った――というだけで、剣のことも、両国橋のことも一向知らないふうでした。
「また両国橋へ死骸がブラ下がりましたよ」
「なんだって、娘の死骸を両国橋へなんか晒したんでしょう」