水中の宮殿 / 野村胡堂
地名一覧
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由比が浜の泳、鎌倉山の遠足、或時は八幡様へ、或時は七里が浜へ、勉強
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青葉山と碧玉を湛えたような水の間を、世にも可愛らしい二人の少女、綾子
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奥州は有名な金の産地で、金華山を領地にしていた藤原家には、どれだけの富があったか
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に詳しく載っておりますが、鎮守府将軍藤原清衡が、奥州の豊田館から平泉に館を築いて移ったのは堀河天皇の御宇で、
基衡、秀衡、泰衡と四代、平泉館に住んで、奥州一円に号令していたのでした。
奥州は有名な金の産地で、金華山を領地にしていた藤原家に
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「お嬢様、大急ぎで鎌倉の翠川様の別荘へいらしって下さい」
「ですから、今すぐ鎌倉へいらっしゃいまし。お荷物は後からお届けしますから」
綾子はその日の夕方、鎌倉の翠川家の別荘に着きました。主人は有名な実業家ですが、長男の
博士令嬢が鎌倉にいるのが判っているのに、この騒ぎを知らせないような人達
綾子と燿子は、その日のうちに、鎌倉の翠川家別邸へ引揚げました。
、いろいろの事件がありましたが、兎に角、一時平泉は鎌倉にも劣らぬ繁昌で、藤原一家の勢力は、清盛や頼朝でもどうする
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でも、出来ない事はないでしょう。映画館はつい近所の神楽坂のだし」
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――綾子の父の立花博士は有名な歴史家で、特に平泉の史跡に興味を持って調べているうち、大変な事を発見してしまっ
ますが、鎮守府将軍藤原清衡が、奥州の豊田館から平泉に館を築いて移ったのは堀河天皇の御宇で、今から凡そ八百四十年
来たり、いろいろの事件がありましたが、兎に角、一時平泉は鎌倉にも劣らぬ繁昌で、藤原一家の勢力は、清盛や頼朝でも
ところが、その後、平泉の東方を流れていた北上川の流域が変って、西の方に迂回
。これは決して拵事ではありません。詳しい事は平泉の古図と今の地図とを比べて見ればよく判ります。
幸い歴史学者なる立花博士は、平泉の古記録を手に入れ、それによって仕事を進めるうち、昔の柳
殺した人もなかなか判りそうもないとしたら、思い切って平泉へ行って見た方がよくはないかしら。ね、お兄様、一週間
平泉へ――、平泉へ――、そこには一体、何が三人の少年
平泉へ――、平泉へ――、そこには一体、何が三人の少年少女を待ってるでしょう
「平泉はまだだぜ、燿ちゃん」
平泉の警察からその晩のうちに警官隊が来ました、翌日は前沢と一関
滝山が縛られた翌日、健一燿子の父親、翠川健太郎が平泉へ来ました。この日、いよいよ藤原四代の栄華を秘めた、高館と
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、外に家の子郎党の屋敷が軒を並べ、西方には中尊寺、光堂(これは今でも残っております)南方には毛越寺などの
の警官隊が応援して、平泉一帯を山狩すると、中尊寺の裏山に、天幕を張っている滝山が、わけもなく捕ってしまいました
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「大丈夫よ、私に任せてらっしゃい、――もう仙台でしょう」
列車は間もなく仙台の停車場に着きました。停車時間は十分、物売の声や、乗降の
「あの仙台で撒いたハイカラさんが来ているのよ、三日も前から――
の社長と秘書よ、――その秘書というのが、仙台でまいた変なハイカラさんなの、一週間も前から、この辺
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言っても、どんなに気味の悪い事があっても、東京にいて、足の不自由な爺やを見てやらなければならなかったん
――、白い割烹着に、引詰めた束髪といった、思いの外東京風の女です。
「お兄様そんな事では駄目よ、東京へ電報を打って、百人も人夫を呼ぶんだワ」
「出来ますとも、三日経たないうちに来るワ。東京は人が余って困っていると言うじゃないの」
もなく綾子も気がつきましたが、燿子は――東京の人夫を呼ぶことにしたから、――と当らず触らずの事
がなくなると人に見つけられるから、それで穴を塞いで東京へ引揚げたんじゃないの」
健一はさすがに元気一杯で、その間に東京から着いた人夫を督励して一度壊された堤防を築き直し、隧道の中
「知らなくていいです、私は東京の学校に勤めている者で、夏休を利用して、東北の河や
「東京へ電報を打って、助手の滝山を縛らせよう」
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八百年にして世に出た、大宮殿を照らす真夏の白日、それは何と言う明るさでしょう。