駿河台 大阪 江戸 神田 大久保 銀座 お茶の水

大事と来たね、――それじゃ聴いてやらなきゃア駿河台の殿様に済まないだろう、此方へお入りよ、ホホホ」

大阪では大塩平八郎の乱が二月に起り、江戸でも春から人気が沈み

の人間が菜色になったと言っても宜い有様、江戸から東北へかけて、文字通り餓※野に横わるという悲惨な日が続き

大阪では大塩平八郎の乱が二月に起り、江戸でも春から人気が沈み切って、毎日何百という飢死がある有様です。

ない、此境内からたった一ト足出て、此節の江戸の街を見てくれ、両に二斗の米（米価は此時百文

も田螺も、藁も杉の皮も食うと言うが、江戸の者は一体何を食やあ宜んだ――昨日も昌平橋の側で三

神田明神前にささやかな水茶屋を営んで居る仁兵衛の娘お駒、国貞の一枚

「大久保彦左衛門の講釈と間違えてやがる、ハイ御免」

眼をつけたのは、勘定奉行配下にある、金座、銀座の役人です。これは貨幣鋳造の度毎に、分一と言うものを

銀座の方の役人も、これに劣らず豪奢を極め、中役の小南

役目を笠に被ても調べようが無かったです。金座銀座の頭は、今日の日本銀行総裁のような非常に見識があったもので

駿河守はこの金座銀座の役人から、窮民救済の冥加金を取上げようと考えましたが、何んと

ですが、日毎に加わる町人百姓の窮状を見兼ねて、金座銀座の役人の宅に隠密を放ち、その生活状態から、貯蓄の有無を調べ

「俺は吹屋町の屋敷に住込んで半年になるが、銀座の小南と違って、金座の後藤は躾が宜いから、年に四両

ようがねえ、当てにするのは小判が唸って居る金座銀座の役人衆の懐ばかり」

んだ――昨日も昌平橋の側で三人、今日はお茶の水で二人、此界隈だけでも、何十人何百人行倒れになるか、わから