厩橋 吾妻橋 両国 下谷 蔵前 東京 浅草 新大橋 両国橋

いけませんから、よく気を付けて下さい、今晩も、厩橋の上から飛びこむところを、漸くお助けして、ここまでお伴れしたん

厩橋の橋詰には、昨夜の乞食がもうウロウロして居ります、この辺をお

を経て、暮れかかった川面を、その頃改築中の厩橋の下にかかりました。

置いた事もわかって居りますから、駒形を中心に、吾妻橋から両国の間に居るに相違ないと睨んだわけです。

やがて川蒸気は、両国から駒形橋を経て、暮れかかった川面を、その頃改築中の厩橋の下にかかり

事もわかって居りますから、駒形を中心に、吾妻橋から両国の間に居るに相違ないと睨んだわけです。

と、下谷の方から一人の娘、ゴム草履の刻み足、四方に気を配る風情で

居るわけには行きませんので、娘を促して、下谷の方へたどり乍ら、いろいろ問いただして見ましたが、死ぬ気になった

不意に立ち止って、娘はこう申しました。下谷竹町のとある路地の奥、何を考えるともなく、娘に導かれ

と思うと、物をも言わずに足を返して、蔵前の方へサッと。

鳴海司郎呆れ返ってしまいました。白昼東京の真ん中で、乞食を強請る奴があろうとは思いもよらなかったのです

見るともう欄干を超えた乞食は、身を跳らして浅草の方へ逃げ出そうとして居ります。捕えようか、放って置こうか、鳴海

不明の手紙が舞い込みますが、それが極ったように、浅草から投函されて居るのです。それに、駒形には娘名義の別荘

と思いながら、新大橋へ来ると、川蒸気の発着所に居るのが、昨日の無頼漢の一団

しようとして居る事がわかったので、早速吾妻橋から両国橋の間を警戒して居たのです。それには訳があります。