青山 奥州 駿府 江戸 神田 日本橋

か、仁兵衛とか三郎兵衛という名で、黒河とか、青山とか、とにかく、色に因縁のある苗字か屋号を持っているのはい

、好き放題に日を暮している。白石屋というから、奥州の白石に縁があるのかと思ったら、それは先代から買った暖簾名

「その三人組の一人、三州の藤太というのが駿府でお手当になりましたが、激しい捕物で、役人に斬られて間も

「駿府のお役所から人が来ましたよ。三年前父さんが調べに行ったこと

て、五千両の御用金を始末するのも近いうちでしょう。駿府からわざわざ知らせてくれた事でもあり、ここで曲者を縛って、五千

「それから、駿府から持って来た藤太の煙草入を貸して貰おうか。お吉の帯の間

青葉と初鰹と時鳥で象徴される江戸の五月は天気さえよければ、全く悪くない心持でした。いきなり飛出して、

三人別れ別れになってほとぼりをさまし、三年目の今年江戸に落合って、五千両をわける約束だったそうです。三州の藤太が死に際に

「残った二人の悪者が、江戸のどこかで逢って、五千両の御用金を始末するのも近いうちでしょう。

「そいつは東海道の田圃の中だ。曲者が集まるのは江戸の真ん中だぜ」

なるまい。金を隠すにも、贅を尽すにも、江戸は一番いいところだ」

「案内しろ、俺は神田の平次だ」

に一番の鍼を売らなかったか訊いてくれ。なアに、日本橋から江戸橋の近所だけで沢山だ。それで判らなかったら江戸中を捜さ