芳年写生帖 / 野村胡堂
地名一覧
道灌山
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耳にも掛けず、夕闇の濃くなり行く上野、谷中、道灌山かけての木立の中を見て居ります。
江戸
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それから四五日、江戸には血生臭い風が吹き続きました。
二十八人衆句」は斯うして出来上りました。徳川末期の江戸を彩った、血みどろの世界が、「団七九郎兵衛」になり「稲田新助」
寛永寺
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ばかりは時の鐘も鳴らず、昼頃から燃え始めた寛永寺の七堂伽藍、大方は猛火に舐め尽された頃までも、落武者を狩る
上野
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霖雨と硝煙のうちに、上野の森は暮急ぐ風情でした。その日ばかりは時の鐘も鳴らず
あとの一隊はバラバラと上野の森へ、暮れ残る道を取って返します。
丞はそれを耳にも掛けず、夕闇の濃くなり行く上野、谷中、道灌山かけての木立の中を見て居ります。
「上野の戦さが始まると、その病は嵩じるばかり、毎日目の色を変えて
「上野で散々官兵を斬ったことを知って居る者があって、其場で
「お前は上野で官兵に斬られるところを、あの人に助けられたと言ったろう。一旦
鶯谷
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せた官軍が五六人、木立を捜り、藪を分けて鶯谷の方へ降りて行きます。
浅草
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「あ、浅草の馬道でございます」
千住
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を狭く暮して居りました。およつは、園花と言って千住で勤めた女で、年が明けると、大した歓迎もしない芳年のところ
「俺だって驚いたよ。此春年が明けて、千住から消えたお前が、場所もあろうに、俺が逃げ込んで来たヘボ絵描き