銭形平次捕物控 088 不死の霊薬 / 野村胡堂
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た。そのうえ持っている身上を根こそぎ捧げる篤信家は、九州にあるという天霊様の本山を拝ませた上、そのまま、極楽安楽
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に、西国を一と廻りして来るから、二度と江戸へ帰るか帰らないか判らない。長年溜めた少しばかりの金は、みんな天
蓮華往生のあった少し前のこと、疑うことを知らない江戸の人達は、ささやかな天霊様の祈祷所を、瞬く間に三倍
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その頃、江戸中の評判は、東両国の元町に、祈祷所を設けている、天霊様という流行神で、誠心こめて祷りさ
「ここに一両ある。手前の四両と併せて五両だ。東両国へ行って、極楽とやらを見せて貰って来るがいい」
、祈祷所の出来たのは、ツイこの間のことだ、それに東両国は縄張じゃないから、滅多にこのあっしも面を持って行かなかったのが、今
ガラッ八は堅気の職人になりすまして、東両国の天霊様に乗込みました。
「元の東両国の祈祷所で眼が覚めましたよ」
「ともかく、下っ引を十人も駆り出して、東両国一パイに網を張ってみるがいい、夜中と暁方に通ったものは、犬っころ一匹
その晩、お品は利助の子分と下っ引を総動員して、東両国一パイに網を張りました。戌刻過ぎに通る者は、按摩も夜泣き蕎麦も、犬っ
三日目の晩、思案に余って東両国へ出かけたお品、一軒一軒用事を拵えて当っているうち、どこの家でどう押
「そう世間で思っているのに、――八の野郎が両国へ行ってから、変な野郎がこの路地の外をウロウロしてるようだ」
られている。――いいか、お静、お前は俺の代りに、東両国へ行って、一と晩見張っているんだ」
真っ暗な川岸伝いに両国へ若い女の夜道は楽ではありませんが、お静は側目もふらずに急ぎます。後
お静は橋の上にへた張る二人の曲者に目もくれず、東両国の医者、玄道の家の前まで来ましたが、戸口に据えてあるはずの駕籠がない
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神田では顔の通った八五郎ですが、橋一つ越すと縄張違いで
一方は、その晩も神田の平次の家から出て来た、お高祖頭巾のお静。
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人網を張っている中を、駕籠は掛声もなく、向島の方へ飛びます。
据えてあるはずの駕籠がないのを見ると、サッと向島に飛びました。
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名義は日本橋の呉服太物問屋、大川屋甚兵衛の寮、下女、女中、お小間使まで二十八
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落着いた先は小梅の大きな寮、隅田川から水を引いた池の上には、見事な遊山船を浮べて、
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両国橋の上へ来ると、後ろから、やくざ者らしい男に声をかけられまし