カイロ 長崎

埃及に滯在して居られるセイス先生に會ふ爲に、カイロへ直行せずして先づアレキサンドリヤ市へ行くことにした。夕暮ア市より

カイロの騷がしい埃の町、出迎へて呉れた案内者サラーも宿屋の感じも、

黒い顏を以て我々を白眼視してゐるのである。カイロに於いて私はヒユー氏の家庭の午餐に招かれ、又クレスウエル氏の懇切

ギゼーの「ピラミツド」へは勿論カイロへ著いた翌朝直に出かけて行つた。而してナイルを始めて渡つたが、

併しカイロの博物館は、世界に於ける一大「コレクシヨン」である。「シエク・ユル・

此のナイルの第一瀑流から引きかへして、カイロへ歸へる途中、エドフ、デンデラとアビドスの三神祠を訪ねた。併し此等

之につけても日本へ船が著く時、門司にせよ長崎にせよ、如何に美くしい山河が旅客を迎へて、其の憧憬の念を