国語尊重 / 伊東忠太
地名一覧
和泉
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例へば、淡路と和泉の間の海は、古來茅渟の海と稱し來たつたのを、今日はこの
九州
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また有名なる九州の有明灣を理由なしに改竄して島原灣などとゝなへてゐるもの
日本アルプス
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へたことがある。飛騨と信濃の境を走る峻嶺を「日本アルプス」などと得意顏に唱へ、甚だしきは木曾川を「日本ライン」といひ、
富士山
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この筆法で行けば、富士山を「日本チンボラソ」と呼び、隅田川を「日本テムズ」とでもいはねば
筑摩
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のアベ(阿拜)は「アハイ」となり信濃のツカマ(筑摩)は「チクマ」となつたやうな例はなほ若干ある。
伊賀
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その他伊賀のアベ(阿拜)は「アハイ」となり信濃のツカマ(筑摩)は「チクマ
能登
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たのが、今は「ソーラク」と讀ませてをり、能登の「ワゲシ」は最もこれに近い音を有する鳳(フング)至(シ)の二字によつて示さ
樺太
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今日でもなほ外人に對して臺灣を「フオルモサ」、樺太を「サガレン」、朝鮮を「コレア」旅順を「ボート・アーサー」、京城を
東京
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(大正十四年一月「東京日々新聞」)
隅田川
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この筆法で行けば、富士山を「日本チンボラソ」と呼び、隅田川を「日本テムズ」とでもいはねばなるまい。