大阪 茨城 那覇 東京

、船のなかで書かねばなるまいとおもい、それを大阪に着いてから、速達で送ってぼくの帰京より一足でも先に東京の

できず、帰りを急ぎながらも、そのために三晩を大阪の旅館でぐずついてしまったのである。ところが書けないとなると書けない

云ったりしたのである。あとでの話によると茨城にいた義兄が、新聞でぼくの沖縄行を知り、「まさか、行きっきり

那覇の泊港に船が横づけになったとき、岸壁の群衆は大きな幟まで

て満二ヵ月を過し、往復ともに一ヵ月半ほどで東京に舞い戻ったわけである。

ところが書けないとなると書けないもので、ついにそのまま東京に帰りついたのである。

から、速達で送ってぼくの帰京より一足でも先に東京の新聞社に間に合わせるつもりでいたところ、どういうものかひどくペンが重たくて

東京をたつ前に、ある雑誌と二、三の新聞の原稿をたのまれて

さて、折角、東京に帰って来ても、外出することができないのである。帰京の