二都物語 01 上巻 / 佐々木直次郎 ディケンズチャールズ
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を背景とし、イギリス及びフランスの両国、主としてロンドンとパリーとの二都を舞台として演ずる劇的な物語は、実に津々
ロンドン、タヴィストック館★にて、 一八五九年十一月。
であったが、近衛騎兵聯隊の予言者の一兵卒が、ロンドンとウェストミンスター★とを呑み込む手筈が出来ていると言い触らして、彼女の荘厳な出現
員一同の目の前で剥奪したのであった。ロンドンの監獄の囚人が獄吏と戦闘をし、弾丸を籠めた喇叭銃★が尊厳
も懸念することはない。わたしはテルソン銀行のものだ。ロンドンのテルソン銀行はお前さんも知っているに違いない。わたしは用向でパリー
は、例の馬上の使者も、国王や、宰相や、ロンドン随一の富裕な商人などと全く同じだけのものを持っているのであった
たのであった。というのは、何しろ、冬季にロンドンから駅逓馬車で旅をして来るということは、冒険好きな旅行者に祝意
「は、畏りました。ロンドンのテルソン銀行でございますね、旦那?」
ました。手前どもでは、あなたさまのところの方々がロンドンとパリーの間を往ったり来たりして御旅行なさいます時に、たびたび御
数分たつと給仕人が入って来て、マネット嬢がロンドンからお著きになって、テルソン銀行からお出でになった紳士にお目に
、と申し上げましたのでございます。そのお方はもうロンドンをお立ちになってしまっていらっしゃいましたが、でも、そのお方に
年の十一月のある金曜日の夜、あなたは用向でロンドンとドーヴァーとの間を駅逓馬車で旅行しましたか?」
「一度だけ。彼がロンドンの私の寓居へ訪ねて来ました時に。約三年か、三年
その時から、ここにおります可愛いい娘と一緒に自分がロンドンに暮しているのだと気がつきました時まで、私の心は白紙
時に、言ったが、――それは、ちょうどその時ロンドンの古い建築物ということが話題になっていたので、自然その話を
「ロンドンから?」
一八五一年から五九年までの間ディッケンズの住んでいたロンドンの家。
雄鶏小路の幽霊 一七六二年、ロンドンのスミスフィールドの雄鶏小路のある家に出たという当時有名だった幽霊。
ロンドン市の中央の最も繁華な商業区。昔の本来のロンドンの区域であった処。
セント・ジャイルジズ ロンドンの、本市の西、ウェストミンスターの北東の一地区。貧困と悪行との一
シューターズ丘 ロンドンの南東八マイルのところにあるかなり高い丘。
ブラックヒース シューターズ丘とロンドンとの途中にある広濶な公有地。
ハウンヅディッチ ロンドンの東部の一区域。
ホワイトフライアーズ ロンドンのテムプルに近い一区域。フリート街からテムズ河までに拡がる。
オールド・ベーリー 往時のロンドンの中央刑事裁判所、あるいは中央法廷のこと。旧ロンドン市の外壁のところにあっ
タイバーン 今のハイド公園の近くにあったロンドンの往時の処刑場。一七八三年すなわちこの時より三年後までここで処刑が
ベッドラム ロンドンの古くからの有名な瘋癲病院。「ベッドラム」はベスリヘム(ベツレヘム)の転訛。
転訛。もと修道院であったが後に精神病院となったロンドンのセント・メアリー・オヴ・ベスリヘムを略してベッドラムと言ったのである。以前
ソホー広場 ロンドンのオックスフォド街の南にある広場。附近は外国人が多く居住していた。
クラークンウェル ロンドンの本市の北にある区域。住宅地である。当時は市外であった
オックスフォド街道 ロンドンの西部と本市とを繋ぐ大街道。当時はこの街道から北はことごとく市外
ロンドン塔 ロンドンのほぼ中央のテムズ河北岸にある古くから有名な建築物。一〇七八年に建築さ
第二章 駅逓馬車 物語はロンドンからドーヴァーへ通ずる街道から始る。一七七五年十一月末の夜。丘を登るドーヴァー
の駅逓馬車を早馬で追いかけて来た使者のジェリーが、ロンドンのテルソン銀行のジャーヴィス・ロリーという乗客に「ドーヴァーにてお嬢さんを待て。」
章 夜の影 この章では、馬車と別れてロンドンの銀行へ帰ってゆくジェリーと、馬車に乗ってドーヴァーへ向うロリーとが書か
から一七九二年八月に至るまでの十二箇年余、場面はロンドンとパリーとフランスの田舎とにわたる。この作中の諸人物はほとんどすべて登場し
第一章 五年後 ロンドン。前章から五年後すなわち一七八〇年。初めに、ロンドンのテムプル関門の傍に
ロンドン。前章から五年後すなわち一七八〇年。初めに、ロンドンのテムプル関門の傍にある古風なテルソン銀行が描かれる。極めてイギリス風な銀行
とダーネー氏とが初めて逢った時のこと、マネット医師がロンドンに居住したこと、その他が簡短に述べられる。それから、更に公判が
人々 前章から四箇月後すなわち一七八〇年七月頃。同じくロンドン。ソホー広場附近のマネット医師一家の閑静な住居が見事に描き出される。ある日曜日
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スティルトン乾酪 もとイングランドのスティルトン村で造り始めた上等のチーズ。
シュルーズベリー学校 イングランドの西部、ウェールズに近いシュルーズベリーの町にある小学校。一五五二年に創立された
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ウェストミンスター 今日はロンドン市の一区であるが、以前は別の町であったの
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アビシニアかアシャンティーにふさわしい……曝されている首 アビシニアはエチオピアのこと。アシャンティーは西部アフリカの黄金海岸の北にあった王国で、
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「君は一罎やって来たようだね、シドニー。」
揺がせるほどに笑った。「君にして幸運か、シドニー! 仕事にかかるんだ、仕事にかかるんだ。」
「さあ、これですんだんだから、シドニー、ポンスを一杯注ぎたまえよ。」とストライヴァー氏が言った。
せながら、言った。「昔の通りのぎいこばったんのシドニーだね。今上っているかと思えばもう下っている。今元気かと
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あって、ここではルイ十六世をさす。一七七五年にアメリカ独立戦争が始り、一七七八年にルイ十六世はアメリカ合衆国を承認し、その支援に軍隊と
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クラレット ボルドー産の赤葡萄酒。
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シュルーズベリー学校 イングランドの西部、ウェールズに近いシュルーズベリーの町にある小学校。一五五二年に創立されたという古い歴史
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祭壇に捧げようと決心したのである。古のギリシアやローマにおけるが如く、わが英国にももし公共の恩人に対して彫像を贈る