佐世保 大阪 九州 北海道 銀座 東京

佐世保へいらっしゃるんですって、佐世男が佐世保にいくなんて、なんかおかしいですね――

佐世保へいらっしゃるんですって、佐世男が佐世保にいくなんて、なんかおかしいですね――、オホホホホ。あなたさまは日本人でしょう、

けれど、あきらめなさった方が、およろしいですよ、なにも佐世保ばかりが女の都といったわけでもありますまい、オホホホ。この雲仙に

よし遊ばせったら、悪いことは申しあげませんよ。私は佐世保にいったことはありませんが、お客様がそのように申しているのを

様子では、せっかく九州の旅をしているのに、佐世保だけがまるで、遠くはるかなる外国のような気がして、志気大いにくじけるで

佐世保のステーションに着いたのは黄昏時で、なるほど、下車する人を見ると米軍の

くるのはなんとなく心細い様子である。新しく生きろよ、佐世保の港。歴史にのこる良港よ、もっと遠大な理想に生きてもらいたい。

「ミーは大阪」

いやもう驚いた。この様子では、せっかく九州の旅をしているのに、佐世保だけがまるで、遠くはるかなる外国のよう

女の子ですって、それこそ鼻もひっかけませんよ。それは北海道の果からも美人がおしかけておりますけれど、あきらめなさった方が、およろしい

「私は北海道よ」

たのです。岡の上に絢爛と不夜城の如くそびえる、銀座にもめずらしいというキャバレーカスパの豪華な入口にユニフォームも素晴しいボーイに送られて

「私は東京よ」

「この頃東京の盛り場は、ど――オ」

私が東京へかえるのだというと、背のすらした銀色のイヴニングをピッチリ美しい