竹柏記 / 山本周五郎

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江戸

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であった。正式に側室となれば、当時の規定で江戸へゆかなければならない。そこで、名目は「老女」ということで、

であった。当時二十八歳、小太刀と槍が得意で、江戸では側近の者が悩まされるという噂が専らだった。

は武芸に凝るばかりでなく、学問にも興味をもち、江戸では世評の高い学者を扶持して、かなり勉強したそうである。だ

かなり練達しているし、三年まえから馬術を始め、江戸の中屋敷に馬場なども設けたが、このほうは性に合わないものか

藩主の江戸へ立つ日が迫った或る日、城中の長廊下で岡村八束に会った。

拝借までしているが、これで私も立ち直れますから、江戸へいったらできるだけ早く、拝借した分も返済しますし、なにかでお

ただけでも、ずっと気が楽になった。これから江戸へゆけば、藩主利秀に(今のところ)気にいられているらしいから

そして岡村八束は、藩主の参覲の供に加わって、江戸へ去った。

――江戸へいったら借財を返す。

「実をいうと、江戸にいるぬひの弟から、そんなことを聞いたと書いてよこしたそうで

八束はいま藩主の側用人である。江戸家老寺田氏の娘を妻にしている。その人は(噂によると

膳が片づくと、八束の妻が舞をまった。たぶん江戸から伴れて来たのだろう、見たことのない、若い下座が四人、

銚子

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千寿はそっと銚子を持った。