ボストン パリ ワシントン ベス ローマ

の死後わずか二日、最愛の父の後を追って、ボストン市で永遠の旅路にのぼりました。女史の一生は、愛と誠をもっ

ました。とてもりっぱでしたって、お二人はこの冬をパリで送るために、もうおたちになったのよ。どんなにうれしいでしょうね。

、なんでも必要なものは提供するといい、いっしょにワシントンへつきそっていくとさえいい出しました。けれど、長い旅に老人にいって

いこうと思って来たのです。ローレンスさんが、ぼくをワシントンまでいかせる用事ができたのです。ですから、道中おかあさんのお世話ができれば

みんなずいぶんふくらんだ手紙を書いて、ワシントンへ出しました。その手紙のなかから、こっそり披露してみましょう。

ライオン少佐（犬の名）は夜中歩哨の任につく。ワシントンよりの吉報に、二十四発の祝砲をはなち、司令部に大観兵式をおこのう。

家から帰ってする針仕事に、あまり身をいれなくなり、ワシントンへ手紙を書いたり、ワシントンから来た手紙をくりかえして読んだりしました。

、あまり身をいれなくなり、ワシントンへ手紙を書いたり、ワシントンから来た手紙をくりかえして読んだりしました。ベスだけは、たいして怠けず

いい、ハンナもそうしましょうかといっているところへ、ワシントンからの通信が来て、おとうさんの病気がぶりかえして、当分帰る見こみはないと

「お説教はよしてくれ。ぼくはワシントンへいって、ブルック先生にあうんだ。あすこはおもしろいよ。いやな目に

で本をむさぼり読み、エミイは絵をうつしました。ただ、ベスだけは、グランド・ピアノにあこがれながら、老人をこわがって、逃げて帰りました。

二三週間たちました。ある日、ベスはおかあさんにいいました。

ジョウが、じょうだんのつもりでいいました。むろん、はにかみ屋のベスが、ほんとにいくとは思わなかったからですが、ベスは、

、ジョウは、すぐにデビス先生をしばりあげろといいました。ベスは、じぶんのかわいいねこも、こんなときのエミイにはなぐさめにならないと、

ベスは、すっかり気を落していました。

「ぼく、ベスの道づれになりますよ。でも、ぼくがその旅におくれたら、やさしい言葉

ベスは、なんと返事してよいかこまったようでしたが、快活にいいまし

おかあさんが出発してから十日後、ベスがいいました。

メグは、おかあさんへ手紙を書くとき、ベスのことに一言もふれないので、小さい罪をおかしているような気が

かけてはいけないと、とめたためでした。ジョウはベスにつききりでしたが、熱の高いベスは、ピアノをたたくかっこうをしたり、

た紫の箱、ペンいれによろし。わたしたち一家、ことにベスへの御厚意をありがたく思っていることを思い起させるでしょう。

たら、半分やりとげたようなものです。では、おかあさんはベスのところへ帰ります。元気でいなさいね。すぐに迎えに来ますからね

せる手紙をおとうさんへ書いているとき、ジョウは二階のベスの部屋にそっといきましたが、おかあさんを見るとたちどまり、なにか心配そうな

、人形の服をぬったりしました。ジョウは、まい日ベスを散歩につれ出し、メグはおいしい料理に腕をふるいました。エミイは、ねえさん

「あたしは、絵をかきにローマへいき、りっぱなものをかいて、世界中で一ばんえらい画家になることですわ