下諏訪町 モスクワ 塩尻 十条 小樽 広島 東京 新宿 駒込

ている女子青年団ががっちりしているので、町会は、下諏訪町にあるもぐりの小新聞の主筆をつかって、組織がえをすれば年に

モスクワから帰って来る時、丁度こんな風にたえ間なく雪が降り、黒い木が猪

いうぎりである。特高は椅子から立とうともせず、モスクワで会っているだろうなどといった。それにしても、一体この蔵原の

その時、わたしは皆と一緒に行けなかったので、塩尻まで来たついでに、サークルの人々に会って帰ろうと思ったのであった

わたしは三月二十八日の黎明に東京を立って塩尻へ来た。その日の新聞は見落しているのであった。女中が持っ

「ここへ来る前塩尻が本籍地だって云うのでもう一度そっちで奉迎やって来たずら。骨を

ったか自分は下十条へ出かけた。窪川いね子は数年来下十条に住んでいた。三月二十五日頃日本プロレタリア文化連盟の関係で検束され

ら三月三十日に帰京し、その次の日であったか自分は下十条へ出かけた。窪川いね子は数年来下十条に住んでいた。三月二十五日頃日本

「つまり小樽むきということだね、……じゃ、失敬」

彼は広島で青年同盟の中心的活動をして、東京へ出て間もなく捕え

いる。（作家同盟のサークル員は全国で四千五百名ある。東京、千四百三十八人中、婦人サークル員は百四十五人いる。）

は見落しているのであった。女中が持って来た東京朝日新聞を見ると、三段ぬきの見出しで、プロレタリア科学研究所の山田勝次郎、

わたしは三月二十八日の黎明に東京を立って塩尻へ来た。その日の新聞は見落しているのであっ

のまだどこやら寒く重たい軒のかなたに東雲が見えた。東京の夜があけて間もないらしいボロ円タクで走っているうちにだんだん家

その夜十一時すぎの上りで自分は東京へ向った。新宿へ降りたのは省電の初発が出てまだ間

はステーションでわかれたぎりである。彼は、それから広い東京の中で、どこへ用たしに行ったか、わたしには分っていない

彼は広島で青年同盟の中心的活動をして、東京へ出て間もなく捕えられたのだそうだ。二十一歳の労働者出

その夜十一時すぎの上りで自分は東京へ向った。新宿へ降りたのは省電の初発が出てまだ間のない早朝であっ

わたしは駒込病院前の、背後から店々の灯かげをうける自働電話で築地小劇場を呼んだ

「じゃ、これから任意出頭という形で、駒込署まで来ていただきます。多分今夜かえれると思いますが……」

もう一人のスパイと人通りのない雨の横通りを歩いて駒込署へ行った。

駒込署の弁当は、三度とも警官合宿所の賄から運ぶものであるが

まで高めるというようなことはされなかった。大体、駒込署の弁当が実質以下であることには理由があった。検束拘留さ

などという声がした。しかし当時駒込署には左翼の同志が少数で、その一般的不平をとりまとめ、例えばメーデーの

すぐ四谷署へまわされ、山本琴子だけが自分と一緒に駒込署に検束された。