「樋口一葉全集第二巻」後記 / 久保田万太郎
地名一覧
道成寺
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皮肉家の正太夫がめざまし草の初號に書きたるには道成寺に見たてゝ白拍子一葉、同宿水蔭坊、天知坊、何がしくれがしと數へぬ
小金井
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そこにひそめる所のさま/″\成けり、わか松、小金井、花圃の三女史が先んずるあれども、おくれて出たる此人をもて女流の
金杉
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初雪ふりたる樣也、ねぶりけるは一時計成けん、今朝は又金杉に菓子おろしにゆく、寒さものに似ざりき、しばしにてもたましゐを
下谷
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。一葉、二十二歳のときで、そのときかの女は下谷龍泉寺町(俚俗大音寺まへ)に荒物と駄菓子の店をひらいてゐた。
、かの女は、本郷丸山福山町に轉居した。すなはち下谷龍泉寺町の荒物と駄菓子の店を閉ぢたのである。そして「これ
神田
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十九日 はれ。神田にかひ出しす、明日は二の酉なれば店の用事いそがはし。
東京
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もつた町々の郷土色をうつし出した哀婉な抒情詩である。東京の一部の、よそ外の土地とは、それこそ日のいろさへ、空