富山 神田 東京

とは訳本ファウストと同じ体裁にして訳本を発行した富山房から発行して貰うように、私は要求して置いた。これは

第一部第二部の正誤表を併せて添えることを、富山房に要求してある。

添えずに売り出された。現に世間に出ているのも富山房にあるのも、第二部は悉くこの未正誤本である。第

ある。第二部の正誤は私の作ったのが目下富山房の手にある。これも紙型は象嵌で直し、未正誤本には

、一面紙型を象嵌で直し、一面正誤表を印刷することを富山房に要求した。第一部の象嵌は出来た。しかし燼余の五百部

無い。しかし出来てはいる。あの本を発行している書肆富山房は初第一部を千五百部印刷して神田の大火に逢った。

いる書肆富山房は初第一部を千五百部印刷して神田の大火に逢った。その時千部は焼けて五百部残った。幸

ない。それはドイツで平常興行せられる場合と違って、東京で始て興行せられた時には、教育のある人がわりに多く見