五条 京都 曳舟

京都の高瀬川は、五条から南は天正十五年に、二条から五条までは慶長十七年に、角倉了以

（例）京都町奉行

京都の高瀬川は、五条から南は天正十五年に、二条から五条までは

大阪へ回されたそうである。それを護送してゆく京都町奉行付の同心が悲しい話ばかり聞かせられる。あるときこの舟に載せ

徳川時代には京都の罪人が遠島を言い渡されると、高瀬舟で大阪へ回されたそうである

のだから、同名の川は諸国にある。しかし舟は曳舟には限らぬので、『和名鈔』には釈名の「艇小而深

了以が掘ったものだそうである。そこを通う舟は曳舟である。元来たかせは舟の名で、その舟の通う川を高瀬川