老中の眼鏡 / 佐々木味津三
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――九重の筑紫の真綿軽く入れた風よけの目深頭巾にすっぽり面をつつむと、やがて対馬守は
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かっ。幕政に不満があらばこの安藤を斬れっ。この対馬を屠れっ。それにてもなお憤りが納まらずば将軍家を弑し奉ればよいの
「のう、そうであろうな。予は安藤じゃ。対馬じゃ」
も劣らぬ繁昌の国小判の国と詳しく書いてじゃ。対馬は常に只、貧しい者達の懐中を思うてやりたい。決断致すぞ。
てあすにも交易を差し許して遣わすぞ。のう。多井、対馬の考えは誤っておるか」
ごとき一毛じゃ。攘夷を唱うる者共の言もまた対馬には片腹痛い。一にも二にも異人を懼れて、外船と交易致さ
うのうてどうしょうぞ。月次総登城とあらば、諸侯に対馬の動かぬ決心告げるに丁度よい都合じゃ――硯を持てい」
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じゃ! 内争を防ぐことこそ第一の急、京都と江戸との御仲睦じく渡らせられなば、国の喜びこれに過ぎたるものは
殿の一動は、江戸の運命を左右するのだ。
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「はっ。事の序にと存じまして、かえり道に両国河岸の模様もひと渡り見て参りまして厶ります」
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右は水を隔てて高い土手。左は御三家筆頭水戸徳川のお上屋敷である。――その水一つ隔てた高い土手のかなた
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「いえ、それを申すのでは厶りませぬ。京都との御約束は何と召さるので厶ります」
救う大策じゃ! 内争を防ぐことこそ第一の急、京都と江戸との御仲睦じく渡らせられなば、国の喜びこれに過ぎ
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「そち今日、浅草へ参った筈よ喃」
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足を早めてお茶の水の土手にさしかかろうとしたとき、突如バラバラと三つ四つ、黒い影
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の中にあって、最も広く流布されたものは、品川御殿山八万坪を無用の地との見地から、対馬守がこれを外国公使館