右門捕物帖 11 身代わり花嫁 / 佐々木味津三
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小春日で、それがまたいっそう客足を呼んだものか、小田原町の通りまでいってみると、もう店先はいっぱいの黒山でありました。それ
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のだんなを知らねえのか、右門のだんなさまだよ、八丁堀の右門のだんなさまだよ」
ほどがものでもないといったような面持ちで、さっさと八丁堀のほうへ引き揚げていきました。
飛び込んできたんですが、かどを曲がった近道伝いに八丁堀のほうへ帰ろうとすると、あわただしく追いかけてきて呼ぶ声がうしろにありまし
がおっしゃいましたようでしたが、そちらのだんなさまは、八丁堀の右門様でござんすね」
「八丁堀の右門様がどなれとお命じになってるんだ。――いいか、そら
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ているんですから、さらでだに火事と師走どろぼうで忙しい江戸の町は、このときにいたってますます忙しさを加え、それだけにまためいめい
忙しければ忙しいほど反対にほくほくしているところが、同じその江戸の中にただ一軒ありました。――屋号を生島屋といった日本橋
としたら、いち伝六の問題ばかりではなく、やがて江戸に女一揆の起きるやも計られない大問題でしたから、右門はあわてて
年の瀬近い江戸の大路の屋並みは、すでにまったく大戸をおろして、まこと名物の江戸の花が
大路の屋並みは、すでにまったく大戸をおろして、まこと名物の江戸の花が、いまにもそこらあたりからじゃんじゃんぼうとやりだしそうな夜ふけでした
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消えてなくなったんですよ。長兵衛のいうには、長崎のその親戚へ女の子の代わりに次男のほうを改めてくれてやったと
ね。そのふえ方ってものがまた妙なんで、今まで長崎のほうの親戚へ預けてあった娘を呼びよせたってこういうんですが
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に、とんでもねえほうへ来ていらあ。ここをいっちゃ深川へ出てしまうじゃねえか。に組っていや、たしか神田だったろ」
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一軒ありました。――屋号を生島屋といった日本橋小田原町の呉服屋七郎兵衛の一家です。というのは、毎年の吉例どおりに
よ。だんながたはご商売がらもうご存じでごぜえましょうが、日本橋の桧物町に鍵屋長兵衛っていうろうそく問屋があるんですが、お聞き及びじゃござん
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深川へ出てしまうじゃねえか。に組っていや、たしか神田だったろ」
いわんばかりで、筑波おろし吹きしきる大江戸の昼日中町を、神田連雀町目ざして駆けさせました。