右門捕物帖 13 足のある幽霊 / 佐々木味津三

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地名一覧

小石川

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豆どろぼうや、小ぬすっとじゃねえんですよ。一カ所は小石川の台町、一カ所は方面違いの厩河岸ぎわですがね、その飛び離れたところ

手も足も出なかったとて不思議もありますまいが、小石川の台町のほうは一刀流だかをよく使うりっぱな若侍だっていうんだから

は、たしか、同一人といったろう。にもかかわらず、小石川の台町と浅草の厩河岸みたいな飛び離れたところへ、よくも町方の者に

浅草寺

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初春の夜の川瀬に流れ伝わってきたものは、金竜山浅草寺の四ツの鐘です。と同時に、ぱちゃりと右門の耳を打った

江戸

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「江戸の絵図面を板におこして、売りさばいている店は、たしかにそのほうのところ

ところは八丁堀の組屋敷です。それも帰ってくると、いまさら江戸の地図なぞを調べて、なんのたしになるかと思われるのに、あちら

 ぽッと出のいなか与力じゃあるめえし、ちゃきちゃきの江戸のだんなが、いまさらおひざもとの絵図面に見とれるがところはねえじゃござんせん

だな。じゃ、なんでしょうかね、ホシの野郎はよっぽど江戸の地勢に明るいやつだろうかね」

もんじゃねえんですよ。きのう浅草の支倉屋で買った江戸の絵図面をあっしがこうしてここに気をきかして持ってきているん

なに、眠白とな。眠白といえば、当時この江戸でも一、二といわれる仏画師のはずじゃが、それにしても

ご新造さんが夢の中を歩いていても、あのとおり江戸の地勢に詳しかった手品の種もあかしてやるが――な、ご新造さん、

囲い者になるまえに、江戸節か、鳥追い節を流して江戸の町を歌い歩いたおかたじゃなかったのかい」

憎み、愛は愛、人の危急を見ては捨ておけぬ江戸まえの気魄を小者は小者並みに持っていたものでしたから、けたたましく怒号

八丁堀

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おいた駕籠をうたせながら、ずっと帰ってきたところは八丁堀の組屋敷です。それも帰ってくると、いまさら江戸の地図なぞを調べて、

もいい。そなたもうわさになりと聞いたであろうが、八丁堀のむっつり右門というはわしのことじゃ。白を黒といっても、この

両国

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はいると同時から注ぎはじめて、相生河岸、安宅河岸、両国河岸、厩河岸と、やがて吾妻河岸にさしかかってもなお右岸ばかりを見捜し

深川

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「きさま、深川筋で、どこか舟宿を知っていねえか」

の二軒や三軒知らねえでどうなるもんですかい。深川ならば軒並み親類も同様でさあ。まず第一は菱形屋でしょ。この家

「えッ、でも、深川の舟宿といやあ、ちっとやそっとのお鳥目じゃ出入りもかないませんぜ」

命じて息づえをあげさせながら、ゆうぜんと深川さして駕籠をうたせていくと、乗りつけたところは伝六のいったその菱形

して、川の右岸、すなわち京橋日本橋とは反対側の深川本所側ばかりにそそがれました。それも短い距離ではないので、

上ってきたなあ、少しだんなの勘違いじゃござんせんかい。本所深川を捜していたら、もっと奥にだって、へいぎわに松の木の

浅草

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、三日ゆっくり休養しろとおっしゃったそうだから、久方ぶりに浅草の見せ物小屋でものぞきに行こうじゃねえか」

ながら、絹雨にけむりたつ枝柳の濠ばたを、ずっと浅草めがけて走らせました。

だが、いったように浅草へ行くには行ったが、その駕籠を乗りつけさせたところは不思議です。

同一人といったろう。にもかかわらず、小石川の台町と浅草の厩河岸みたいな飛び離れたところへ、よくも町方の者に見とがめられねえ

忙しいとき、眠ったって寝られるもんじゃねえんですよ。きのう浅草の支倉屋で買った江戸の絵図面をあっしがこうしてここに気を

初春の夜の川瀬に流れ伝わってきたものは、金竜山浅草寺の四ツの鐘です。と同時に、ぱちゃりと右門の耳を

神田

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おい、伝六大将! 今夜は指切り幽霊、日本橋の本石町と神田の黒門町へ出没するぜ」

日本橋

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「な、おい、伝六大将! 今夜は指切り幽霊、日本橋の本石町と神田の黒門町へ出没するぜ」

ばちが当たったというんでしょうがね。野郎め、ゆうべ日本橋で、さらわれちまったというんですぜ」

ような了見でいたんでしょう。手下を三人つれて日本橋の橋たもとまでやっていったらね、いきなりぽかぽかとおかしなやつに当て身を食わさ

のさしずじゃねえか。命までもとるんだったら、ゆうべ日本橋で出会ったときに、もう殺されていらあ。わざわざ手数をかけてさらっ

両眼は絶えず烱々として、川の右岸、すなわち京橋日本橋とは反対側の深川本所側ばかりにそそがれました。それも短い距離

罪も自然わかるだろうとあさはかに考えまして、おとといの夜日本橋にてお手向かいだてをいたしましたのでござります。と申したら、絵かき

品川

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それも一刻や二刻の短い時間ではないので、品川浜の海波にほのぼのとして晩景の迫ってきた時分まで、ぐっすり眠り

京橋

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その両眼は絶えず烱々として、川の右岸、すなわち京橋日本橋とは反対側の深川本所側ばかりにそそがれました。それも短い

隅田川

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くわえて、あざやかな抜き手をきりながら、ご府内名うての大隅田川を一気にこちらまで泳ぎ渡ってまいりましたので、息をころしながら待ちうけ