二本松城 筑紫 仙台藩 観音山 若松城 江戸 秋田 仙台 福島

二本松城十万石が、不気味に冴えたその月の光りの中に、溶け込んで了った

日目のことだった。勿論、その討伐軍は大垣、筑紫の両藩十万人を先鋒にして、錦旗にこの世の春を誇り乍ら、すでに

た師匠にまつわる怪談で厶ります。師匠というのは仙台藩の赤堀伝斎、――父が教を乞いました頃は勿論赤堀先生の

同時のように観音山の頂から天守をかすめて、さっとまた月光が三つの影の上にそそぎかかっ

じゃ。さるを三十になるやならずの若いおん身で若松城が石一つになるまでも戦い抜こうと言う御心意気は、思うだに颯爽と

にして、錦旗にこの世の春を誇り乍ら、すでにもう江戸を進発しているのだ。右するも左するも事は急なので

のちの事で厶ります。なにしろ居合斬りにかけては江戸から北にたったひとりと言われた程のお方で厶りましたゆえ

密偵達が、平、棚倉、福島、仙台、米沢から遠く秋田南部のお城下までも入りこんでいるのは隠れない事実なのである。

内偵すべく官軍の密偵達が、平、棚倉、福島、仙台、米沢から遠く秋田南部のお城下までも入りこんでいるのは隠れない事実

た師匠にまつわる怪談で厶ります。師匠というのは仙台藩の赤堀伝斎、――父が教を乞いました頃は勿論赤堀

去就を内偵すべく官軍の密偵達が、平、棚倉、福島、仙台、米沢から遠く秋田南部のお城下までも入りこんでいるのは隠れ