旗本退屈男 08 第八話 日光に現れた退屈男 / 佐々木味津三

旗本退屈男のword cloud

地名一覧

江戸

地名をクリックすると地図が表示されます

まるで煙のような男です。仙台から日光と言えば、江戸への道順は道順であるから、物のはずみでふらふらとここへ寄り道した

わい。今のその目篇がちときびしすぎてな、江戸の女共を喰いあきたせいでおじゃるのか、それともまた田舎育ちの

「江戸への飛脚じゃ。おらば屈強な者を二人程御連れ願えぬか」

主水之介至極無事息災じゃ。旅は江戸よりずんと面白いぞ。さて、そなたに火急の用あり。飛脚に立てたるこの者

中存分に楽しめと言わぬばかりに粋な捌きを残しながら江戸の屋敷を守らせておいた、あの妹菊路なのです。

ならば、致し方がおじゃりませぬゆえな、今から江戸へ急飛脚飛ばして、寺社奉行様のお裁きを願いましょうわい。御領内

るのに、御身が貸すこと罷りならぬとあらば、江戸お上にお訴え申して、この黒白つけねばならぬ。さすれば――

日光から江戸まではざッと三十里、飛脚でいって、早駕籠で来るならば、三日目

、兄の口からこのようなこと言うのもおかしいが、江戸でもそう沢山はないそちの縹緻ゆえ、きゃつがほっておく筈はない。

「誰でもない。傷の早乙女主水之介よ。江戸でたびたび会うた筈じゃ。忘れずにおったか」

。屈強な者共二三人えりすぐって、これなる上申書、すぐさま江戸へ持参するよう、御手配なさりませい」

なだけのものがおじゃる。飛ばそう、飛ばそう。すぐに江戸へ飛ばしましょうが、その間、丁度よい都合じゃ。今十一人の女共を

仙台

地名をクリックすると地図が表示されます

どこで一体あの連中を置き去りにしてしまったものか、仙台を夜立ちする時はたしかにあの江戸隠密達二人と一緒の筈だったの

というものは沢山ない。まるで煙のような男です。仙台から日光と言えば、江戸への道順は道順であるから、物のはずみ

金沢

地名をクリックすると地図が表示されます

「あい、金沢の――」