右門捕物帖 17 へび使い小町 / 佐々木味津三
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「湯、湯島の天神下でござります」
日は旱天、駕籠は韋駄天。濠ばた沿いをただ一路湯島に駆け向かいました。
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「よしッ。じゃ、小石川だッ」
「行く先は小石川の白山下だよ!」
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まかせて奪い取り、ふたり手を携えこの江戸に走りまして、四谷の先に袋物屋を営みおりますと知りましたゆえ、恥ずかしさもうち忘れ
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「ちぇッ。お寝ぼけなさいますなよ。墨田の川はいつだって下へ流れているんですよ。聞いただけでも
夜はこのときようやく初更に近く、宮戸あたり墨田の川は、牽牛織女お二柱の恋星が、一年一度のむつごとをことほぎ
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いるはずだ。辰あまだ江戸へ来て日があせえから山の手の九人、おめえは下町の二十一軒を回って、ふたりとも、いいか、
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判じのへび使いをなりわいにいたしておりましたが、ふと知恩院の所化道心様となれそめまして、はかない契りをつづけていましたうちに
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ゆかしく秘めて、まことここらあたりが右門党のうれしくなる江戸まえのきっぷですが、伝六またなかなかちょうほう、命令どおり意を伝えたものか
を盛りゃがったな。化けて出てやるからそう思え。江戸の小町ムスメは気をつけろ。みんな比丘尼小町に食われちまうぞ」
そのことだけですらもすこぶる捨ておきがたき不審であるのに、江戸の小町娘は気をつけろ、比丘尼小町にみな食われちまうぞと、特に書き残さ
「でも、早駕籠で江戸をひと回りしろとおっしゃったんじゃござんせんか!」
、下町に二十一人町名主がいるはずだ。辰あまだ江戸へ来て日があせえから山の手の九人、おめえは下町の二十一軒を回っ
権があんどんへ残していった文句覚えてねえのか。江戸の小町娘は気をつけろ、比丘尼小町に食われちまうぞと、気味のわるい
の思い人を金にまかせて奪い取り、ふたり手を携えこの江戸に走りまして、四谷の先に袋物屋を営みおりますと知りましたゆえ
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だとッ。やじうまたあ何をぬかしゃがるんでえ! 八丁堀の伝六親方を知らねえかッ」
の名声広大とも広大――といいたいが、実は八丁堀といった啖呵がものをいったとみえまして、通りすがりの伝馬船が倉皇と
あるのか、意気な雪駄に落とし差しで、ただ一人ゆうゆうと八丁堀へ道をとりました。
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(例)両国河岸
ぶるこのたんざく流しが隆盛をきわめたもので、夏場の両国河岸を色どる唯一の催し物でした。文字からしてたんざく流しというくらい
を発しましたところは品川でしたが、今回はその反対の両国河岸。しかも、事件の勃発した日がまたえりにえって七月の七日。七日と申
わい押しかけまして、まだ日の暮れきらないうちから、両国河岸は身動きもならないほどの人出でした。水上もまた同様で、見物客を満
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前回の七化け騒動がそもそも端を発しましたところは品川でしたが、今回はその反対の両国河岸。しかも、事件の勃発した
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たなばた晴れで、加うるに式部小町とあだ名をされた上野山下の国学者神宮清臣先生の愛女琴女が、その夜のたんざく流しに三
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権とかいう水もぐりの達者な船頭でね。ねぐらは蔵前の渡しのすぐと向こうだっていうんですよ」
けれども、ようやく目ざした蔵前へ行きついて、河童権のねぐらを捜し当ててみると、これが少し妙でし
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ますが、ちょうど三日まえのことでございます。てまえは神田の連雀町で畳表屋を営みおりまする久助と申す者でございますが、雨
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としてあるじゃござんせんか! 久世の屋敷なら麹町ですぜ!」