増上寺 善光寺 金山 八丁堀 目黒 浅草

さいわいご奉行所は非番でしたから、主従三人お昼すぎから増上寺のお花御堂の灌仏会に出かけて、ついでのことにおなかへも供養にと

「なに、善光寺辰？　いぶかしい名まえじゃが、親がつけたか」

はいえないものでございますが、親代々家の稼業が金山の金掘りでござんしたのでな、しょっちゅう日の目の当たらない地の中へもぐっ

と、目黒の名物たけのこめしへ回り、なかよく連れだってぶらりぶらり八丁堀のお組屋敷へ帰りついたのが、かれこれもう夜も二更に近い五ツ下がり刻限

て、人殺しのうわさを聞きつけ、すぐさま参ったが、わしは八丁堀のむっつり右門じゃ、この右門がこうとにらんだまなこに狂いはないゆえ、ふ

、いまひとり、先ほど下手人めをお引き立てに参りました八丁堀のむっつり右門様とやらおっしゃるおかたが、おひとかたはいっただけでござります

に出かけて、ついでのことにおなかへも供養にと、目黒の名物たけのこめしへ回り、なかよく連れだってぶらりぶらり八丁堀のお組屋敷へ帰りついた

そばを走ってまいりましたものでしたから、右門はただちに浅草奥山の見せ物小屋通りに乗りつけました。