右門捕物帖 10 耳のない浪人 / 佐々木味津三
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いかさま二匹のくまはのっそりのっそりと立ち上がって、いとも器用に鞍馬山の牛若丸を思わすような剣術の型を使いました。――見物人はむろん
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「すると、生まれは江戸の者ではないのじゃな」
をすると、いま申したようにかたきを捜して、江戸へ来たといいましたのでな、だれのかたきだと尋ねましたら
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ていって、ちょっとお番所でききたいことがあるから、八丁堀まで来てくんなといったら、野郎むくりと起きざまに青くなって、その
事実としたら、八丁堀の者と聞いて、やにわに逐電した点といい、その名に熊と
よりじゃ。では、黙山坊を同道いたして、明日早く八丁堀へたずねてまいれよ」
「へえい、承知いたしました。だが、八丁堀はどなたと申しておたずねすればよろしゅうござりまするか」
ましたものでしたから、万事は明日を期して、まず八丁堀へ引き揚げることといたしました。
をまんなかにいたわりながら、ただちにそれなる四谷の毘沙門天をめがけて八丁堀を立ちいでました。
「見そこなうなッ。おれが八丁堀のむっつり右門だ。江戸じゅう残らずの者の目をかすめることができても
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耳なし浪人くまの檻を引き連れて、きょうから向こう三日間、四谷の毘沙門さまの境内で、縁日興行を始めているというんですよ」
たごとき愛らしき少年僧をまんなかにいたわりながら、ただちにそれなる四谷の毘沙門天をめがけて八丁堀を立ちいでました。
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晩がたでござりましたが、お師匠さまのお使いで浅草へ参りましたのに、どうしたことやらお帰りがおそうござりまし
「なに※ では、浅草でありますな」
、表に待たしておいた駕籠に飛び乗りながら、いっさんに浅草めがけて道を急ぎました。
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行ってみると、なるほど田原町を左へ折れた路地口に大きなひのきが一本あるので、目あての
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不行跡じゃ。おって寺社奉行のほうに突き出し、ご法どおり日本橋へさらし者にしたうえ百たたきの罰を食わしてやるから、さよう心得ろ」