土浦の川口 / 長塚節

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地名一覧

筑波山

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ナラエが一遍吹いたので霜が降つたつけ、ナラエが筑波山の方から吹いてくるんだ

筑波

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蒲團を肩のあたりへ引きあげた、振り返つて見ると筑波の山は月の光によつてうすらに見える。彼は首を擡げて

土浦

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土浦の川口

ゝまだ霜の下りるのも稀な十一月の十八日、土浦へついたのはその夕方であつた、狹苦しい間口でワカサギの串を裂い

彼の常職である所の漁業のことに就いて聞いた、土浦の名物なるワカサギやサクラ蝦は皆土浦から出る船の收獲であるか否か

に就いて聞いた、土浦の名物なるワカサギやサクラ蝦は皆土浦から出る船の收獲であるか否かと問ふと、彼は吸殼をふ

「どうして/\九分通り外だ、土浦のものなんざアみんな舟で買つて來るんだ、ワカサギかワカサギはダイトクモツコで

鮭が捕れたな、甘かつたな鬼怒川の鮭は、土浦なんぞへも鬼怒川の鮭だなんて賣りに來るがみんな那珂川だ、鬼怒川の

んだがとう/\相撲になつちまつた、それから土浦へ來た時なんざあ石岡の旦那等が大變だつけ、小錦等もそん

「土浦にも部屋があつたんだ、なか/\たいしたものよそりや、三段