弥彦山 / 長塚節

弥彦山のword cloud

地名一覧

信濃川

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。余が彌彦山を知つたのは斯くして此信濃川の長橋に立つてゞあつた。どうしても一度登攀して見たいと

が雙眸のうちに聚る。平野は悉く黄熟した水田で信濃川が竪に走つて其間に隱見する。平野のさきには國境の

能登

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のうしろに模糊として蟠つて居るのは、蓋し能登の半島である。廟の一歩下には小さな建物があつて廟の看守人

佐渡

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當つて居ります、手前には電話もありますスケに佐渡の汽船へお差支を掛けるやうなことは致しませんから泊つて下されといつ

九月の十九日に佐渡の赤泊の漁村から和船に便乘して越後の寺泊へ渡つた。船は白帆

波の姿である。見渡す限り一片の白帆もない。佐渡から今朝も船が出たとしても此所からぽつちりとでも目

腰を掛けさして貰ふと土器へ冷酒を一杯くれた。佐渡はうしろになつて蒲原の平野が雙眸のうちに聚る。平野は悉く黄熟し

の居る所を辭して復た廟の傍に立つと佐渡の雲は依然として白く海へ映つた儘である。痩せた薄の

新潟

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\來ると宿引も跟いて來る。橋の向は新潟の市街で水に臨んで人家が長く接續して居る。後を顧みる

若者が余の側へ寄つて丁寧な辭儀をして新潟はどちらへお泊りですかと問うた。彼は宿引であつたの

新潟の停車場を出ると列車の箱からまけ出された樣に人々はぞろ

は新潟であの煙が石油製造所だといつた。余は新潟はもつと遠くに離れて居るのだらうと思つたのであつた。

だと思つたので看守人に聞いて見たらあれは新潟であの煙が石油製造所だといつた。余は新潟はもつと遠くに