草津行 / 長塚節
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なるは越後の妙高山にして、左は即ち飯綱山、黒姫山、其間に粹然たり。而して飯綱と黒姫とに狹まれ半ば其態を
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送るもの右なるは越後の妙高山にして、左は即ち飯綱山、黒姫山、其間に粹然たり。而して飯綱と黒姫とに狹まれ半ば
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桐生をいでて渡良瀬川を過ぐ。水淺くして而かも岩石に激す。
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漸多くまゝにせんとす。忽ちにして車は思川の橋上に横はる。凉風一過、亦少しく胸襟を醫するに足るものなしと
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高崎にいる。日は漸く低く、之より列車は分れ西に入るに猶また時
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を求む。今茲にわれ醫の勸によりて、暑を草津に避けむとす。草津はと上州の西端にありて、信州と前後一帶の
の勸によりて、暑を草津に避けむとす。草津はと上州の西端にありて、信州と前後一帶の山脈直ちに之により峙つ故
、善光寺に先づ賽するを約す。即ち之より廻りて、草津に到らんとするなり。秋葉君また余と行を共にす。
を通りて進む。今日澁に宿りて、明日將さに草津に入らんとするなり。日漸く登ると共に、道は山麓に通じて
澁と草津隔つる七里、唯是れ半日の行程のみ。然りと雖秀峯直ちに其間に
、人家の櫛比するものあるをみる。即ち之を問へば草津なり。立ちて指示すること甚だ懇なり。白根山はととへば、行くこと
事を談ずるは之を後にせんといふ。即ち直ちに草津に入らんとす。館を約して余は獨り登る。坂は緩にし
ならむとす。遂に久しく留まる可きに非ず。去りて草津に向ふ。道多くは平かにして、左右開け雜草茂生するの間杜若目
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して高きものあり。因に徴すれば、之れ太田の金山なり。余常に誦する所の俗謠一首あり。婉曲頗る人情の機微を穿つものあり
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七月二十六日、汽車に乘じて下舘を發す。筑波の山われをおくりて、翠黛の眉濃かに插秧既に終りて日をふる
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市中を行く。道徐々として登る。其極る所善光寺あり。寺は西と北とに山を控へて堂宇宏壯にして
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で緑衣淡粧、顧眄を送るもの右なるは越後の妙高山にして、左は即ち飯綱山、黒姫山、其間に粹然たり。而して
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一過すれば、右方囑目遠く平けて遠山之を限る。川中島なり。西條山是一端に隆起するものは、直ちに車窓を壓せんとす
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と前後一帶の山脈直ちに之により峙つ故を以て、長野の地と相離ること遠からず。是に於てかわれ祖母に伴
再び長橋を渡りて犀川を過ぐれば、汽車は緩く長野停車場に入る。是より車を捨てゝ市中を行く。道徐々とし
に入るに及びて市場の繁華なるもの皆然り。誠に長野の市中道路頗る狹隘なるものは之有りと雖、家屋の構造の如き
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少しく淡きものは姥捨の山となす。之を過ぎて轟然千曲の濁流を一過すれば、右方囑目遠く平けて遠山之を限る。川中島
中に一宇あるをみる。信に奇勝なり。之より終始千曲と相遇ひ相離る。其間或は巨巖高聳、殆んど頭上に落ちん
ずとせんや。一樹の蔭に凉を取れば、千曲の長江、長へに勇壯の氣を夾かにす。燕子あり曲折飛躍
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見ず。今將た此の如し。遺憾何ぞ堪へむ。小諸に至るに千曲川に會ふ。對岸概ね壁立す。而して尤も危殆
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。而かも紙上一紙一點の墨汁に若かず。千曲川帶の如く平野を兩分して走る。遙方の山少しく凹む所一條の
將た此の如し。遺憾何ぞ堪へむ。小諸に至るに千曲川に會ふ。對岸概ね壁立す。而して尤も危殆なるものを布引山
を添ふるに過ぎず。瑩々自ら氣を勵まして進み遂に千曲川に達す。岸頭に在ては濁流水増して※更に大に、滔々
殘して晴るゝ所、信州の平野遠く露はれて千曲川其間を横ぎるをみる。快いふ可からず。然りと雖雲は風に