源氏物語 16 関屋 / 与謝野晶子 紫式部None
地名一覧
逢坂
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翌年の秋に常陸介は国を立って来た。一行が逢坂の関を越えようとする日は、偶然にも源氏が石山寺へ願ほどきに参詣する
逢坂の関やいかなる関なれば繁きなげきの中を分くらん
逢坂山
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を告げた。途中が混雑するであろうから、こちらは早く逢坂山を越えておこうとして、常陸介は夜明けに近江の宿を立って道を
重ねた間に、霜枯れの草の黄が混じって見渡される逢坂山の関の口から、またさっと一度に出て来た襖姿の侍たち
須磨
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たので、昔の帚木もつれて行った。源氏が須磨へ引きこもった噂も、遠い国で聞いて、悲しく思いやらないのではなかった
あった。その弟の右近衛丞で解職されて、須磨へ源氏について行った男が特別に取り立てられていくのを見て、
石山寺
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逢坂の関を越えようとする日は、偶然にも源氏が石山寺へ願ほどきに参詣する日であった。京から以前紀伊守であった息子その
源氏が石山寺を出る日に右衛門佐が迎えに来た。源氏に従って寺へ来ず