源氏物語 12 須磨 / 与謝野晶子 紫式部None

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地名一覧

三条

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は源氏の作である。やっと月が出たので、三条の宮を源氏は出て御陵へ行こうとした。供はただ五、六

伊勢

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移った初めの記事の中に筆者は書き洩らしてしまったが伊勢の御息所のほうへも源氏は使いを出したのであった。あちらからも

うきめかる伊勢をの海人を思ひやれもしほ垂るてふ須磨の浦にて

親しい者に思われて、二、三日滞留させて伊勢の話を侍臣たちに問わせたりした。若やかな気持ちのよい侍であっ

こともあって侍は喜びの涙を流していた。伊勢の消息に感動した源氏の書く返事の内容は想像されないこともない

明石

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これは源氏の書いた返事である。明石の駅長に詩を残した菅公のように源氏が思われて、五節は

でも行けるほどの近さであったから、良清朝臣は明石の入道の娘を思い出して手紙を書いて送ったりしたが返書は来なかっ

だ。結婚の用意をしておきなさい。機会を作って明石へ源氏の君をお迎えするから」

九州

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このころに九州の長官の大弐が上って来た。大きな勢力を持っていて一門郎党の

松島

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松島のあまの苫屋もいかならん須磨の浦人しほたるる頃

須磨

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ことが気がかりでならぬであろうしと、煩悶した結果須磨へ行こうと決心した。この際は源氏の心に上ってくる過去も未来

、官を奪われてしまったので、これも進んで須磨へ行く一人になっているのであるが、この男が下加茂の社がはるか

、追い風でもあって午後四時ごろに源氏の一行は須磨に着いた。旅をしたことのない源氏には、心細さもおもしろさ

である。二条の院では夏の夜着類も作って須磨へ送ることにした。無位無官の人の用いる※の絹の直衣、指貫

になって、堪えられぬほど恋しい源氏は、やはり若紫は須磨へ迎えようという気になった。左大臣からの返書には若君のことが

源氏が須磨へ移った初めの記事の中に筆者は書き洩らしてしまったが伊勢の御息所の

その中に源氏の情人であった五節の君は、須磨に上陸ができるのでもなくて哀愁の情に堪えられないものがあった

ありてひくての綱のたゆたはば打ち過ぎましや須磨の浦波

須磨のほうでは紫の女王との別居生活がこのまま続いて行くことは堪え

「桐壺の更衣のお生みした光源氏の君が勅勘で須磨に来ていられるのだ。私の娘の運命についてある暗示を受け

須磨は日の永い春になってつれづれを覚える時間が多くなった上に、去年

源氏が日を暮らし侘びているころ、須磨の謫居へ左大臣家の三位中将が訪ねて来た。現在は参議に

住吉

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いた。入道は大事がって年に二度ずつ娘を住吉の社へ参詣させて、神の恩恵を人知れず頼みにして