源氏物語 21 乙女 / 与謝野晶子 紫式部None

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地名一覧

朱雀院

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二月二十幾日に朱雀院へ行幸があった。桜の盛りにはまだなっていなかったが、三

京極

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いっしょに住ませたいという希望を持って、六条の京極の辺に中宮の旧邸のあったあたり四町四面を地域にして新邸を

明石

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をお捨てになることは絶対にないようだ。私も明石の入道になるかな」

大宮

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やめて、六位の浅葱の袍を着せてしまった。大宮が言語道断のことのようにこれをお歎きになったことはお道理

て若君を入れたわけである。月に三度だけは大宮を御訪問申してよいと源氏は定めた。じっと学問所にこもってばかりいる

まじめな学者を一人つけて源氏は学ばせた。若君は大宮の所へもあまり行かないのであった。夜も昼もおかわいがり

通り雨が過ぎて、荻の上風も寂しい日の夕方に、大宮のお住居へ内大臣が御訪問に来た。大臣は姫君を宮のお

かわいそうであるといって、大臣は引き取ってわが母君の大宮に姫君をお託ししてあった。大臣は女御を愛するほどには

こんな話を大宮はあそばした。

の美しいのも絵に描いたように思われるのを、大宮も非常にかわいく思召されるふうであった。姫君はちょっと掻き合わせをし

この問題でだけ大宮は源氏を恨んでおいでになった。姫君がこぢんまりとした美しい

と大臣は大宮にお勧めして、秋風楽を弾きながら歌う声もよかった。宮は

音すらも若君に聞かせまいとする内大臣の態度を、大宮の古女房たちはささやき合って、

であろうと女房たちの言っていた点で、大臣は大宮を恨めしがっていた。腹がたつとそれを内におさえることのでき

ことが不快であるために朝まで安眠もできなかった。大宮も様子を悟っておいでになるであろうが、非常におかわいくお思い

二日ほどしてまた内大臣は大宮を御訪問した。こんなふうにしきりに出て来る時は宮の御機嫌

と大臣が言うと、乳母たちは、大宮のそう取られておいでになることをお気の毒に思いながらも、また

、三人と密議するのであった。この人たちは大宮の態度がよろしくなかったことばかりを言い合った。

大宮はこの不祥事を二人の孫のために悲しんでおいでになったが、

恋しくなって夕方から出かけて来たものであるらしい。平生大宮はこの子をお迎えになると非常におうれしそうなお顔をあそばして

言って、にわかに雲井の雁を迎えることにした。大宮は力をお落としになって、

「大宮はお年がお年だから、いつどうおなりになるかしれない。

そんなことまでもこの少年は観察しえたのである。大宮は尼姿になっておいでになるがまだお美しかったし、そのほかどこ

年末には正月の衣裳を大宮は若君のためにばかり仕度あそばされた。幾重ねも美しい春の衣服の