長崎の一瞥 / 宮本百合子

長崎の一瞥のword cloud

地名一覧

大浦

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な雨が落ちる。けれども、今日引こもっては、もう大浦、浦上の天主堂も見ずに仕舞わねばならない。其は残念だ。Y

浦上

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が落ちる。けれども、今日引こもっては、もう大浦、浦上の天主堂も見ずに仕舞わねばならない。其は残念だ。Y、天

福済寺

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張ったような空から小糠雨が降って居る。俥で、福済寺へ行く。やはり、南京寺の一つ、黄檗宗に属す。この寺は、建物

、そこに燈明が点ぜられたものであろう。大体、この福済寺からの眺望は、長崎らしいということでは際立ったものと思う。細雨を

長崎市

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其節永山氏も云われた通り、長崎市が博物館を未だ持たないのは、まことに残念なことだ。市が現在は

東本願寺

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を見た眼では、明るく出来立てで大きく、どこかに東本願寺というような感がしなくもない。

長崎

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長崎の一瞥

。先年、長崎ホテルに泊って、そのさびれた趣をひどく長崎らしいと味った知人から、名を聞いて来たばかりだ。長崎駅に下り

て来たので、宿も定めてはない。先年、長崎ホテルに泊って、そのさびれた趣をひどく長崎らしいと味った知人から、

し、眩しい程明るくもう夏のように暑かった故か、長崎が雨なのは却って一つの変化でよかった。私共は、急

見廻し、私はひとりでに一種の微笑が湧くのを感じた。長崎とは、まあ何と古風な開化の町! フレンチ・ドアを背に

石垣と繁った樹木との調和等ではあるまいか。長崎には夥しく寺がある。その寺々が皆港を見晴らす山よりに建てられ

完成したのは、所謂唐人達の手柄であろうか。長崎の市を、何等史的知識なく一巡した旅客の記憶にも確り

へ登りつめてゆく心持。長崎独特の趣きがある。実際、長崎という市は、いつの時代にか到る処に賢く豊富な石材を利用

、寂びた石段道を緑の裡へ登りつめてゆく心持。長崎独特の趣きがある。実際、長崎という市は、いつの時代にか

一つも見られず。千呆禅師が天和二年に長崎の饑饉救済をしたという大釜の前に立って居ると、庫裡から

。鼈甲細工屋と、洋傘屋の多いのに驚いた。長崎の初夏は、女の人々に洋傘がこれ程重大がられるのだろうか。

長崎図書館は、諏訪公園内に在る小ぢんまりした図書館だ。昔、グラント将軍が

永山時英氏は、長崎史研究者として権威ある人。昨今出版された大部な切支丹資料研究

――が重大な関係をもって居るだろう。その上、長崎人は、鹿児島の人々などと違い、自分達の祖先の生活に流れこんだ

迄に到らない原因、確に永山氏の説かれる通り、長崎人の伝統的な気質――会所からの配当金で楽々生活して居た時代

の景色をぼやかして、霧雨がする。お喋りの間に、長崎の女性評が出た。

て居るようで、活々して、笑いんぼらしいけれど、長崎の女の人はどっちかというと――さあ何て云うのか―

と云うと頼りになる姉妹、母さんという感じ、ね。長崎の方は情人、或は妻的、違う?」

もあるから、ね。昔のオランダ人なんかは随分、そういう長崎婦人の美点をエンジョウイしたらしいことよ。幕府では、オランダ人が細君を

長崎は雨の尠いところだそうだのに、今朝も、雲母を薄く張った

ものであろう。大体、この福済寺からの眺望は、長崎らしいということでは際立ったものと思う。細雨を傘によけて大観

云えば、静かな田舎であろうと思って居たところ、長崎の市の真中から電車で四十分ばかりの処だ。終点から川につい

京都

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なった。雲が薄くなり、稀に、光った雨脚が京都と同じように乾きの早い白い道に降る。上海などへ連絡する船宿の

の延長が足りないとでも説明すべきなのか。京都の万福寺の建物では智的であり意力的な線の勁さを感じ

私共の趣味ではよさを直感されなかった。京都の黄檗山万福寺と同様、大雄宝殿其他の建物を甃の廻廊で接続

か。或、真似がたい鷹揚さと云えないこともない。京都や奈良が、決して自分の年功を忘れない老人のようなのと、興味

鹿児島

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居る景色。版画的で、眼に訴えられることが強い。鹿児島でも、快晴であったし、眩しい程明るくもう夏のように暑かった

插画を見た丈でも益されることが多大だ。鹿児島出身。三時間に亙って懇切に私の質問に答えたり、書庫を見せ

な関係をもって居るだろう。その上、長崎人は、鹿児島の人々などと違い、自分達の祖先の生活に流れこんだ外国文明に、

「ここの女の人は、鹿児島の女と随分違うわね」

「違う、違う。鹿児島の女の人、何だか皆頬ぺたなんか艷々して居るようで、

情が深いって云うでしょ――男の人達に対して鹿児島の女の人は割合さっぱり単純に快活で、どっちかと云うと頼りに

奈良

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或、真似がたい鷹揚さと云えないこともない。京都や奈良が、決して自分の年功を忘れない老人のようなのと、興味ある対照

大浦天主堂

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と歎じるが、やむを得ず。自動車をよんで、大浦天主堂に行く。坂路の登り口に門番があり、爺さんが居る。これも、

と訊く。どちらでもよいように永山氏はただ大浦天主堂御中という指名にされてある。私丁寧に答える。

上野

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た。其を改造したものだそうだ。入口から、上野のように陰気で物々しくないのがよい。