京都 東京 日本橋

ていた頃は暫くその難を逃れていたが、京都に家を構えてからは、一日々々と客が殖えるばかりなので

スキ焼が出た。場末や田舎だけかと思ったら、京都の街のまん中の旅館（？）などでもそう云う料理を食べさせられ

東京はどうか知らないが、京都にいると、飲み食いの会に招かれることも非常に多い。座談会なら分っ

嫌いであった。彼等の中にも稀に生え抜きの東京人がいなくはなかったが、早稲田派の自然主義の人々を始めとし

であるが、私も彼に劣らないくらい話上手で、東京人特有の軽快なる弁舌を以て人を酔わせたり煙に巻いたりする

取次の者が板挟みになって困ることは始終である。東京その他遠隔の地から来た人の場合、断るのは忍びないけれども

した、不思議な取合せの料理が流行るようである。去年東京へ行った時、或る場末の料理屋へ招かれたら鮪の刺身が出て

東京はどうか知らないが、京都にいると、飲み食いの会に招かれること

云うと、これにはいろ／＼理由があるのだが、日本橋の下町に相場師の忰として育った私は妙な気取を持っ