佐久 諏訪 下諏訪町 筑摩 高遠町 東京

の友達である。その頃私達は諏訪、筑摩、伊那、佐久など信州各地の歌好きな青年男女が十五六人グループを作つて「白夜集

は皆二十四年も以前の友達である。その頃私達は諏訪、筑摩、伊那、佐久など信州各地の歌好きな青年男女が十五六人グループ

五月一日の朝、私は郷里下諏訪町まで迎へに來てくれた友人有賀氏に連れられ辰野驛に汽車を降り、

二十四年も以前の友達である。その頃私達は諏訪、筑摩、伊那、佐久など信州各地の歌好きな青年男女が十五六人グループを作

此度の信州旅行は、伊那の高遠町の名高い小彼岸櫻を見る事と、天龍峽の芽吹きの若葉を見たい爲

天龍峽の芽吹きの若葉を見たい爲であつたが、高遠町の方には更に永年心にかけてゐた老女繪島の遠流の事蹟をしらべ

自動車は高遠町に向つて快走してゐる。山國の春らしい透明な空氣を透して明るく

高遠町に自動車は入つた。かねて聞いてゐた三峰川の水は深い山々の雪解け

である。此河床から十六米程高く古風に靜かな高遠町は見渡される。河畔の旗亭に車を止めそこで私たちは河魚料理で晝食

「月が出ると高遠町は全く雪月花の世界だ」

たものであつた。此人々が集まると今でも「東京に出て行つた時には心配したがお邦さんもお喜志さん