武蔵野 銀座 東京

あつて、戦災であたりが広漠となつたために、むかし武蔵野の野川であつた頃にはこの辺かくもあつたらうかと思はせる、早く

銀座の柳

ゐるから、遠い回顧の跡は無い。まして今度の変で銀座はまた全然新規のものになつてしまふ様子だ。

廿一年頃）、とりあへず銀座へ出て見た。しかし銀座あたりの「昔」は、よしんば、その形骸が備はつてゐようとも、大正

七月一日（昭和廿一年頃）、とりあへず銀座へ出て見た。しかし銀座あたりの「昔」は、よしんば、その形骸

昔は「銀座の夜店」といつたが、近頃ではその夜店が昼店に変つた

結局柳だけが昔と変らない銀座風景だつたかもしれない。

昔の面影を偲ぶやうな今の東京の材料をとの意向だが、存外はづれの「淀橋」といつた