「東京恋慕帖」自序 / 正岡容

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「東京恋慕帖」自序

開版す可くもなかつた。さうかうするうち醜く汚れつくした東京も綺麗薩張りと焼けてしまつて、拙文中の一字一句はみな悠久

東京のおもひでをかき付けておかうとおもひ立ちどうやら「東京伝統美」と題し「わが日和下駄」と傍書した三百枚ちかい作品ができ

いまのうちに私の全作品の心臓をなしてゐるこの東京のおもひでをかき付けておかうとおもひ立ちどうやら「東京伝統美」と

の新著を世におくつてしまつた。漸くこの「東京恋慕帖」出版前後から立直れさうである。好江書房主長坂一雄氏の芳

戦後私は「東京恋慕帖」と改題改作して、その出版をおもひ付いたが、戦中の

此である。明治御一新以来全国各県の県人会あつて、ひとり東京県人会のみがない。宛かも政治家中に 豪のためと労働者のためとに

遮莫、重ねて云ふが私の全作品はことごとく旧東京への愛情と云ふか、挽歌と云ふかその以外にはなく、さうし