赤坂 駿河台 東京

の友人を訪ねて、夜に入ってその家を辞して赤坂の自宅を指して途を急いだ。

秋の末のことであった。自分は駿河台の友人を訪ねて、夜に入ってその家を辞して赤坂の自宅を指し

は二人が間のこと何事も水の泡と相成り候妾は東京に参るべく候悲しさに胸はりさくばかりに候えど妾が力に及び

間からすべり落とした、再び拾って、も一度読んだ。『東京へ』と微かに言ってまたその手紙を落とした。

せめてもの愉快であった。『彼人がどうしてまた東京に来たろう、』自分は自分の直覚を疑ってはまた確かめてその後

『東京がなんだ、参議がどうだ、東京は人間のはきだめよ。俊助に高慢な顔をするなって、おれがそう

『東京がなんだ、参議がどうだ、東京は人間のはきだめよ。俊助に高慢

自分はなぜ東京に上ったか、またいつ来たか、今どうして暮らしているか