おとずれ / 国木田独歩

おとずれのword cloud

地名一覧

房総

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晴れ都の空は煤煙たなびき、沖には真帆片帆白く、房総の陸地鮮やかに見ゆ、射す日影、そよぐ潮風、げに春ゆきて夏来たりぬ

横浜

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げに横浜までの五十分は貴嬢がためにも二郎がためにもこの上なき苦悩

汽車横浜に着きてわれら立ちあがりし時、かの君も立ちあがりて厚く礼のべたもう、

鎌倉

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がごとし。かの君、大磯に一泊して明日は鎌倉まで引っ返しかしこにて両三日遊びたき願いに候えど――。われ、そは

もうことはわれらまことに知らざりき、まして貴嬢が鎌倉の辺に遊びたもうは始めての由を聞き、われらあきれてしばしは

感じたまいしこととわれらは見たり。貴嬢はよも鎌倉にて初めて宮本二郎にあいたまいたる、そのころの本末を忘れたまわざるべければ

千葉

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は永久に逝きぬ。宮本二郎は永久を契りし貴嬢千葉富子に負かれ、われは十年の友宮本二郎と海陸、幾久しく別れてまた

宇都宮

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かと二郎かの時は思いしなるべし、ただわれ、宇都宮時雄の君とはこの人のことよと一目にて看破りたれば、貴嬢

アメリカ帰りの紳士ちょう意をも含めり。詳しき説明は宇都宮時雄の君に請いたもうぞ手近なる。

神戸

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に比ぶれば四つばかりの兄上と見奉りぬ。神戸なる某商館の立者とはかねてひそかに聞き込みいたれど、かくまでにドル臭

品川

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といたしぬ。無益とは知りつつも、車を駆りて品川にゆき二郎が船をもとめたれど見当たらぬも理なり、問屋の者に

送らん要あらず、ただ二郎は今朝夜明けぬ先に品川なる船に乗り込みて直ちに出帆せりといわば足りなん。この身にはもはや要

そはなんじが叔母に託して昨年の夏の初め、品川出帆の朝、わがもとに送りたる品なり、今再びこれをなんじに還さ