妖人ゴング / 江戸川乱歩
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それは、小林少年がつくったチンピラ別働隊の子どもたちです。上野公園で悪いことばかりしている浮浪少年を集めて、すこしでもよいことを
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明智先生、ぼく、これから、ちょっと旅行してきます。京都まで夜汽車です。二―三日で帰ります。小説の種さがしですよ
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明智探偵の少女助手マユミさんのおとうさんの花崎俊夫さんは、世田谷区に大きな邸宅をもっている、りっぱな検事さんでした。花崎さんには
の野上明君といっしょに、おうちへいそいでいました。世田谷区のさびしいやしき町です。
両がわに、畑や森が見えてきました。もう世田谷区のはずれです。それに、日がくれて、あたりがうす暗くなってきまし
お話かわって、こちらは東京世田谷区の花崎さんの家です。ここでも、みょうなことが起こっていまし
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に、用事があって出かけた帰り道、電車をおりて、千代田区のさびしい町を、麹町アパートのほうへ、歩いていきました。
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とノロちゃんとが、井上君のおとうさんにつれられて、銀座通りを歩いていました。
つれられて、いっしょに映画を見せてもらった帰りに、銀座でお茶をのんで、新橋駅のほうへ歩いていたのでした。
すると、また、まっ白なひじょうに強い光が、銀座通りをかすめて、恐ろしいはやさで、サーッと通りすぎました。
へ通りすぎてしまいます。その光が通るときには、銀座の商店でも、電車でも、自動車でも、歩いている人たちで
が新橋のほうに、ポツッと出たかとおもうと、銀座の電車通りを、矢のようにサーッと走って、たちまち京橋のほうへ
そのサーチライトは、下にむけて、銀座通りを照らしているのです。光が新橋のほうに、ポツッと出た
のようなかんじでした。それがよいんをひいて、銀座の夜空いっぱいに、ひびきわたるのです。
ような音は、悪魔の笑い声だったのです。それが銀座の夜空いっぱいに、なりひびいているのです。どうしたのでしょう? お
これは、ただのいたずらではないかもしれません。銀座のまん中で、そんなことをやってのけるやつは、ただものではありませ
銀座のできごとがあってから、三日目の真夜中に、まるで恐ろしい夢にうなされ
です。しかし、渋谷の大通りを歩いている人たちは、銀座の音を聞いていないので、まだわけがわかりません。ただ、
あれとそっくりです。三日前の銀座の空からふってきた、あのぶきみなわめき声と、そっくりです。しかし、
新聞は、三日前の夜の銀座のできごとと、関係があると書いていましたが、だれしも、そう
たから、そのことは知らないのですが、このあいだの銀座の事件や、弟の俊一君が見た池の中の怪物のことも
、ウワンと、あのいやな音が聞こえてきました。銀座や渋谷のときのような、大きな音ではありません。もっと、ずっと
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にむけて、銀座通りを照らしているのです。光が新橋のほうに、ポツッと出たかとおもうと、銀座の電車通りを、
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てきた、あのぶきみなわめき声と、そっくりです。しかし、渋谷の大通りを歩いている人たちは、銀座の音を聞いていないの
いったい、これはどうしたことなのでしょう。その夜、渋谷の大通りを歩いていた人びとが、みんなそろって、夢を見たの
かかったのでもありません。あの空のおばけは、渋谷のぜんたいの人が、見ていたのです。夜中に目をさまして
顔! マユミさんは、まだ見ていなかったけれど、渋谷の空にあらわれた巨大な顔、俊一君が見た池の中の巨人
と、あのいやな音が聞こえてきました。銀座や渋谷のときのような、大きな音ではありません。もっと、ずっと小さな、
。深い地の底からはいだしてきた悪魔の顔です。渋谷の空や、花崎さんの庭の池にあらわれた、あのいまわしい巨人の顔
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があってから、また三日ほどたったある日のこと、麹町アパートの二階にある明智探偵事務所の客間で、ひとりの客が明智探偵
出かけた帰り道、電車をおりて、千代田区のさびしい町を、麹町アパートのほうへ、歩いていきました。
にも連絡したうえ、小林君をタクシーにのせて、麹町アパートの探偵事務所へ送りとどけました。
明智探偵事務所は、麹町アパートにありましたが、アパートといっても、一室や二室かりて
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警察の手をかりることにしました。警察はけさから東京付近に、非常線をはって、あの怪人物をさがしています。しかし、
船頭は、ろをこいで、東京港のほうへ船を進めます。モーターもない旧式な船です。船の
船が勝鬨橋から東京港にむかって三百メートルも進んだころ、船頭はろをこぐのをやめ
そのあくる朝六時ごろのことです。隅田川と東京港のさかいめのあたり、造船工場などのある川岸に、ふしぎなことがおこっ
そのとき、隅田川と東京港のさかいめの造船工場のある川岸で、ふたりの労働者が、岸の近く
ヘリコプターは、上へ上へとのぼって、東京のほうにむかって遠ざかっていきます。豆つぶのように小さくなり、それも
お話かわって、こちらは東京世田谷区の花崎さんの家です。ここでも、みょうなことが起こってい
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そのなかに、白い石膏のライオンがうずくまっていました。日本橋の三越の玄関においてある、青銅のライオンと、よくにた形です。
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の電車通りを、矢のようにサーッと走って、たちまち京橋のほうへ通りすぎてしまいます。その光が通るときには、銀座の
しばらくすると、またサーチライトが光りましたが、こんどは、京橋のほうから、サーッとやってきて、井上君たちが歩いている、
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十五分も走ると、勝鬨橋の近くの隅田川の岸につきました。その岸に、こわれかかった倉庫のような建物が
は倉庫へ帰ってきました。倉庫のうらは、すぐ隅田川ですが、そのまっ暗な岸に、一そうの小船がついていました。
そのあくる朝六時ごろのことです。隅田川と東京港のさかいめのあたり、造船工場などのある川岸に、ふしぎなこと
ほうに浮かべてあるのですが、そのくさりがきれて、隅田川の入口まで流れてきたのでしょうか。
あの窓の、一つもないみょうな部屋は、きっと、隅田川の底にあったのです。妖人ゴングのすみかは、川の底に
小林君は、トランクにいれられて、隅田川になげこまれたことを思いだしました。あの窓の、一つもないみょう
そのとき、隅田川と東京港のさかいめの造船工場のある川岸で、ふたりの労働者が、岸
、クジラのように大きなやつかもしれません。まさか、隅田川へクジラがはいってくるはずはないのですが、それにしても、
、ブイの中からすくいだされ、妖人ゴングのすみかは、隅田川の水底にあるらしいと、報告しましたので、ただちに、水上警察が
おれのすみかが見つからなかった。しかし、おれは、ちゃんと、隅田川の水の底に住んでいたんだよ。ウフフフ……。このなぞ
……それじゃ、こっちから聞いてやろう。きみたちは、隅田川の底を捜索したが、おれのすみかが見つからなかった。しかし、おれ
「それは、あのときには、きみは、隅田川の底に住んでいた。しかし、いまは、もう、同じところに住ん
「へえ? 潜航艇が、隅田川にはいれるかね。」
潜水艇だよ。ずっと前に、ある犯罪者が小型潜航艇で、隅田川をあらしまわったことがある。ちゃんと、前例があるのだ。ハハハ……どう
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船をとめました。あたりはまっ暗です。ずっと向こうに、東京湾汽船発着所のあかりが見えています。